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第089房 2009年MSインディアンウェルズ・マイアミ大会 TV観戦記  (2009/08/15)

 

2009年03月11日 春の祭典第一弾インディアンウェルズ大会2009

今週からツアー春の祭典第一弾、インディアンウェルズ大会が行われる。アメリカの西海岸カリフォルニア州のインディアンウェルズで開催されるBNPパリバ・オープンである。男女同時開催、二週間128ドローで行われる。マイアミ大会と共に「第五のグランドスラム」と呼ばれるツアーの春の祭典である。
男子はATPマスターズ1000クラスアウトドアハードコート大会となる。ATPとしては新システムに移行して初めてのマスターズ格の大会となる。エント リーランキングトップ20が全て参加するこの豪華な大会となった。グランドスラム同様にドローを四分割して展望を見てみよう。
第一シードはナダル、彼の山であるトップハーフの上半分は第六シードデルポトロを筆頭にモンフィス、ナルバンディアン、ベルディッヒ、サフィン、ツルスノ フ、メルツァーとシード勢が続く。他にもガルシアロペス、ユーズニー、トロイッキ、アイズナー、マスー、デントらが集う。かなりのタフドローとなった。 オーストラリアオープンを取ったとはいえ、いまだハードコートでは圧倒的強者とまではいえない現王者ナダル、彼の覇王としての力量が問われることだろう。
第三シードはジョコビッチ彼の山であるトップハーフの下半分は第七シードロディックを筆頭にフェレール、バブリンカ、ステパネック、フィッシュ、シュト ラー、キーファーとシード勢が続く。他にハース、カナス、チェラ、セッピらが集う。曲者が集まった感がある顔ぶれだが、注目はこのところ調子が上がり切ら ないジョコビッチがこのドローを無事突破できるか否かである。特にロディックが調子を上げてきていることを考えると、双頭の鷲ジョコビッチの前途は厳しく なる可能性もある。
第四シードはマレー、彼の山であるボトムハーフの下半分は第八シードのシモンを筆頭にツォンガ、ロブレド、チリッチ、アンレーフ、アンチッチ、マチューら シード勢が続く。他にもセラ、モンタネス、アカスソ、ガルビス、錦織、リュビチッチらが集う。先頭集団を追撃するシモンとツォンガがマレーを阻止するか、 マレーがシード通りに地力を発揮して突破するか。ここは混戦が予想される。
第二シードはフェデラー、彼の山であるボトムハーフの下半分は、第五シードダビデンコを筆頭にベルダスコ、ブレーク、ゴンザレス、ガスケ、ソーダーリン、 カルロビッチらシード勢が続く。他にヒューイット、ニーミネン、ティプサレビッチ、ロドラ、ロペス、ラペンティ、コールシュライバー、ベネトーらが集う。 過去に皇帝フェデラーのお得意さまであった相手ばかりなので、フェデラーが本来の力を発揮すれば突破は容易であろう。しかし、問題はフェデラーがその本来 の力を常時発揮できるのか否かである。
どうにもベスト4が予想しづらい。総崩れもありそうで、トップ4シードの揃い踏みもありそうで、おそらくはトップ4シードの内の二人が残って後は波乱が起 こるような展開が一番現実味があるような気もする。ナダルは3種類のサーフェイスのグランドスラム大会を制覇したわけだが、やはり苦戦も目立つので、圧倒 的強者とまでは言いづらい。またフェデラー、ジョコビッチ、マレーらが必ずSFまでは勝ち上がるという磐石の強さを示しているわけでもない。乱世となる か、それとも覇権を固められるのか。今後のATPツアーを行方を占う意味で重要な大会になりそうである。

女子は地元ウィリアムズ姉妹が欠場である。WTAプレミアムクラス、アウトドアハードコート大会となるこの大会の第一シードはサフィーナ、彼女の山である トップハーフの上半分は第八シードのアザレンカを筆頭にバルトリ、メディナガルゲス、チャクベターゼ、ボンダレンコらシード勢が続く。今季好調のアザレン カとバルトリらがサフィーナを止めうるか否かが注目であろう。
第四シードはなんとズボナレワ、彼女の山であるトップハーフの下半分は第六シードのクズネツォワを筆頭にウォズニアッキ、シュニーダー、カネピ、ベネソ バ、スワレスナバロらが続く。ここは混戦となるだろうか。それでも順当に行ってクジー対ズボナレワというロシア勢対決になるとは思うのだが、全豪で注目を 浴びたスワレスナバロが暴れてくれることを密かに期待している。
第三シードはディメンティワ、彼女の山であるボトムハーフの上半分は第五シードイバノビッチを筆頭にペンネッタ、チェン、杉山、バーマー、ハンチェコワ、 ドルゥコらシード勢が続く。ここは順当に行ってデメ対イバでしょう。イバノビッチがどれだけ調子を上げてくるかが鍵である。
第二シードはヤンコビッチ、彼女の山であるボトムハーフの下半分は第七シードのラドワンスカを筆頭にコルネ、シブルコワ、クレイバノワ、サバイ、オズニ アックらシード勢が続く。曲者もそろっているので楽ではないかもしれないが、それでもここは元女王のヤンコビッチは圧倒的な強さを見せ付けて勝ち上がらな ければならないところだ。
中東欧露勢に占められつつある感のあるこのインディアンウェルズ大会女子であるが、地元ウィリアムズ姉妹も不在であるし、サフィーナとヤンコビッチの1・2シード対決を見たいものであるが、その他の欧州勢がそれに待ったをかけるのか、その行方に注目しよう。
ちなみにインディアンウェルズ大会に地元アメリカのウィリアムズ姉妹がそろって不在なのは今年も彼女達の自主的な出場辞退によるものである。過去の不快な経験による辞退だ。 色々な不具合は生じることだろうが、セリーナにとってもヴィーナスにとってももはやランキングでNo1になったりトップ10を維持したりすることは主要な目標でもノルマでもなくなっているのだろう。「怪我をせず、年間で気分よくプレーして、そして大きな大会に勝ち進めばそこで優勝を狙う。だが無理はしない。」そんな考えでいるような気がする。ただヴィーナスは最近NO1への野心を再び公言している。No1になるためにはトップ選手出場義務のあるこのイン ディアンウェルズ大会の出場辞退はまずいのではないかと思うのだが、彼女の胸中や如何に。

さてGAORAはこのインディアンウェルズ大会を男子に関しては2回戦から放送する。これはすごいことだ。女子の試合も準決勝と決勝を中継する。熱戦を期待しよう。

 

2009年03月16日 2009MSインディアンウェルズ大会開幕

GAORAががんばってインディアンウェルズ大会を二回戦から中継してくれる。その思惑の中に、錦織が勝ち上がればそれを早いラウンドから中継したいという願望もあったと思う。だが錦織はその期待には応えられなかった。

2009年マスターズ1000シリーズ第一戦インディアンウェルズ大会
一回戦
リュビチッチ 63 63 錦織

肘の故障も原因の一つといわれている。ちなみにGAORAの解説辻野隆三氏が余談として話していたのが、リュビッチが強いサーブを武器にショートポイント でポイントを取っていくタイプであるのに対して、錦織は長いラリーを打ち合ってから展開したいタイプなので、錦織にとって相性が悪かったことも敗因だろう と述べていた。去年のブレークに勝った試合やフェレールに勝った試合を見ていると、確かに相手の早い展開に耐えて、ポイントを長引かせて、カウンターや緩 急で反撃するというパターンが大事なところで決まっていたので、勝ち得たような印象がある。逆に負け試合を見ていると、相手の早い展開にわりと淡白にポイ ントを許してしまい、そのまま試合の流れそのものを相手に渡してしまうというパターンが多いように思う。ファーストタッチでの粘り強さを発揮できるか否か が、彼の試合での主導権争いに大きく関わっていそうである。
そのGAORAの中継、マスターズ1000シリーズを二回戦から中継である。今季のTV中継の新オープニングもお披露目になった。BGMは去年と同様であ る。映像だけ変えた。ナダル・フェデラー・ジョコビッチ・マレーの四人を四強としてロゴ入りで紹介した後、四天王を追撃する野武士達とも言うべき第二グ ループの選手対をランダムに紹介していた。演出はそれなりにかっこいいのだが、使っている映像がね、イマイチだ。もう少し各選手のかっこいいシーンを編集 できたのではないかと思う。BGMももっとかっこいいのに変えて欲しいな。確か2004年のマスターズカップあたりから流れ始めて2005年のGAORA マスターズシリーズ放送のオープニング映像を飾った「Hoobastank(フーバスタンク)の「Just One」」はかっこよかった。一時期アサヒスーパードライのCMに使われていたからご存知の人も多いだろう。かっこいい映像とかっこいい音楽で「マスター ズが始まるぞ、雲の上の超人たちの戦いが始まるぞ。」という期待感を大いに高めるオープニングはとても大事だと思うぞ。
さて、初回放送はマレーとフェデラーの試合が中継された。

二回戦
マレー 75 63 モンタネス
フェデラー 76 64 ジケル

モンタネスもジケルも如空は初見であったが、なかなかよいテニスをするではないか。モンタネスもジケルもナイスショットを連発していた。だが決め切れな い。マレーもフェデラーも守りが堅い、「1球でも多く相手コートに返したほうが勝つ。」というテニスの大原則をしっかり守る。相手が好調でもしっかりとそれを押さえ込む。こうしてラウンド前半は乗り越えて、決勝に近づくにつれてギアを上げていくのだろう。あれこそ王者のテニスだ。
女子の方は第二シードヤンコビッチ、第三シードディメンティエワがダウンした。波乱の幕開けである。如空の一方的えこ贔屓選手ドキッチは一回戦で敗退して しまった。また長らく戦線離脱していたシャラポワがこの大会からダブルスで復帰しているが、その試合は初戦敗退で終わっている。

 

2009年03月18日 地道にフェデラー

シモンがリュビチッチに敗れた。ツォンガもアンドレーフに止められた。地元 期待のブレークはゴンザレスにやられた。フェデラーとマレーは今のところ順当に勝ち残っているが、全体としては下克上が所々に起こりつつある、そんな印象 の今年のインディアンウェルズ大会三回戦である。
GAORAでゴンサレス対ブレーク、フェデラー対カルロビッチを放送していた。カルロビッチがいいテニスを展開していた。スコアも実際競っているし、第一 セットはTBだった。だけどね。少しプレーが単調であったかな。バックハンドのリターンがほとんどスライスで、そこからストローク戦になると押されてしま う。サーブ&ボレーもローボーレーを散々打たされて、せっかくのビックサーブもその後につながりにくかった。もちろんそれはフェデラーのサーブが鋭く、そ してパスがネット際で沈んでいるからとも言える。今日も地道なポイントの積み重ねで勝ち残ったが、それだけに本質的な部分でのフェデラーのプレーの堅実さが上手く発揮された試合であった。このままギアを上げていけば、いい状態で週末に進めるのではないだろうか。

 

2009年03月21日 四天王のリターン力 2009MSインディアンウェルズ大会QF

GAORAが二回戦から中継をしてくれたことを歓迎するかのようにインディ アンウェルズでは好勝負が続いている。四回戦も好勝負だった。ナダルは対ナルバンディアン戦で、フェデラーは対ゴンザレス戦でそれぞれフルセットの接戦を 演じている。ジョコビッチはバブリンカ相手に二セット連続のTBだった。かつてのトップ選手リュビチッチが復調して見せれば、地元アメリカの英雄ロディッ クも期待に応えて快進撃を続けている。そんな状況下でのQFだった。そしてQFも好勝負であった。

マスターズ1000シリーズ2009年第一戦インディアンウェルズ大会QF
マレー 75 76 リュビチッチ
フェデラー 63 76 ベルダスコ
ロディック 63 62 ジョコビッチ
ナダル 62 64 デルポトロ

トップ4シードによるベスト4そろい踏みならず、双頭の鷲ジョコビッチ、QFで散る。ロディックはジョコビッチを破ったことは大きい意味があるのではない か。トップの四人、ナダル・フェデラー・ジョコビッチ・マレーに共通して言える他者への強みはリターンの上手さだ。サーブやストローク、ネットプレーで彼 らに対してそれに匹敵する、あるいはそれを超えるものをもっている選手はATPでも多々いる。だがこの四人に匹敵するだけのリターン力も持っている選手は かろうじてスペインのフェレールくらいではないか。かつて引退したアガシと双璧といわれたヒューイットのリターンも今の四強には差をつけられてしまっているような感じがする。その現ツアー屈指のリターン力を持つジョコビッチをビックサーバーのロディックが破った。ジョコビッチのフィジカルに問題がなかった としたら、これはロディックの強みが他のトップ選手にも通用することを意味する。もちろん、試合の趨勢はサーブとリターンだけで決まるわけではなし、ジョ コビッチの状態も万全であったかどうかわからない、詳細は今夜のGAORAの中継を見て確かめることにしよう。
というわけで、今年初のマスターズシリーズのSFはナダル対ロディック、フェデラー対マレーである。フェデラーはここで苦手マレーを止めておく必要がある。またナダルはNO1として、そして早いサーフェイスでも勝てる選手であること証明するのに、ジョコビッチを倒してきたロディックとの対戦は重要な意味 合いをもつだろう。その行方に注目である。
さて、1日早くスケジュールを消化する女子では既にSFである。第一試合はズボナレワがアザレンカを破って決勝進出を決めた。アザレンカは途中でサフィーナを破ってきていた選手だ。第二試合はイバノビッチがパブルチェンコバの挑戦を受ける。このバブルチェンコバはヤンコビッチを初戦で破った選手である。波乱続出のこの女子の行方も注目していこう。

 

2009年03月22日 先行するのはいずれか 2009MSインディアンウェルズ準決勝

日曜日の朝、起きてGAORAの放送を録画した内容をチェックしようとTV をつけるとまだナダルとロディックが画面の中で戦っていた。番組表によるとライブ中継は第一試合のみのはず、この時間はもう春の選抜高校野球の中継のはず だが・・・・・文字情報で確認すると野球は雨天順延でそのままテニス中継をしてくれるのだそうだ。地球の裏側、カリフォルニア州の春の晴天の下で、ナダル とロディックは接戦を演じていた。

マスターズ1000シリーズ2009年第一戦インディアンウェルズ大会SF
第二試合
ナダル 64 76 ロディック

ロディックがいい。昨日の夜見た録画中継のQF対ジョコビッチ戦もよかった。緩急をつけたサーブの配球、粘り強いストローク、何より不安定で有名だった バックハンドのリターンがとても堅実でかつ鋭い。ジョコビッチはどっしりと構えて迎え撃つロディックに打ち合いを押し切れず、先にミスを多発して自滅して いった。精密機械のようなテニスをするジョコビッチを狂わすほどに安定したテニスを展開するロディックは見事だ。そしてビックサーブは緩急をつけた配球で ますます効果的にウィナーを量産する。ロディックのテニスは充実していて実に強い。だがジョコビッチは崩れたが、ナダルは崩れない。クレーコートだけでな く、いまやハードコートの上でもその城塞は高くそびえる鉄壁の要塞ナダル城、城塞はロディックの安定したテニスを前にしても先にミスはしてくれない。むし ろ城塞を崩すべく果敢にネットに出るロディックの脇を、ナダルの要塞砲ともいうべきパスが鮮やかに抜いていく。ロディックは前半にナダルに対してほぼ互角 のテニスを展開していたが、このネットアプローチでのパスへの対応ができなかったことが致命的に響いて、第一セットを6-4でナダルに先取された。
第二セット途中までは第一セットと同じ展開であった。ロディックは少々強引になってきているネットアプローチをやめて、もう少しストロークで粘った方がナ ダルにより効果的に対抗できるような気がする。事実、ストロークでの粘りが増してくるほどにナダルは押され、先にブレークしたものの、そこからはロディッ クにブレークポイントを握られるほどに苦戦し始めた。第八ゲームのブレークポイントはそれでもナダルが逃げ切った。だがサーブイングフォーザマッチとなっ た第十ゲームで、ロディックのストロークの圧力に抗し切れず、ついにブレークを許してしまった。5-5となり、ギアを上げるロディック。温存していたビッ クサーブをここに集中させサービスゲームをキープする。ナダルもやや押されながらもキープ成功。盛り上がる観客の声援の中でTBに突入した。だがTBでは ナダルの守りが更に厚くなった。ここまで攻めきれたショットが、このTBでは決まらない。TB7-4でナダルがその地力の高さを最後に見せ付けた。
ロディックは実に充実している。ナダルであればこそさばき切れたというべきだろう。この調子でまだまだ活躍して欲しいものである。ところでそのロディックの天敵ともいうべきフェデラーはその前の第一試合で自らの天敵マレーの前に敗れていた。

第一試合
マレー 63 46 61 フェデラー

フルセットにもつれた第三セット序盤でマレーは足を捻っていためるのだが、そこからフェデラーが調子を崩して自滅してしまった。マレーではない、フェデ ラーが自滅したのだ。突然遅くなったマレーのボールにタイミングが合わなくなったのだろうか、メンタルの問題か、原因はよくわからないが、とにかくらしく ないミスを連発して、マレーにポイントを楽に献上して、ファイナルセットを6-1でマレーに譲った。
これで決勝戦はナダル対マレーである。対フェデラーにて勝ち越しているマレーだが、対ナダルに対しても現在2連勝中である。ナダルにとっては今フェデラーよりも難しい相手となったといえる。またマレーは全豪こそ途中敗退していたが、それ以外のトーナメントは今季全勝である。全豪を取ってスタートダッシュに成功した覇王ナダルと、全豪以外の大会を連覇してスタートダッシュしているマレー、今季前半戦で先頭に立つのはどちらなのか。その行方に注目しよう。

 

2009年03月23日 男子決勝遅れる

WTA BNPパリバ・オープン決勝
ズボナレワ 76 62 イバノビッチ

あ、ズボナレワ勝った。おめでとう。勝てそうで勝てない決勝戦っていうのか続いていたような気がするけど、これで波に乗れるかな。でも第一セットがTBま でもつれてストレートのわりに試合が長引いたね。おかげで男子決勝ナダル対マレーの試合開始が遅れたよ。GAORAの生中継も当然遅れる。早起きして男子 決勝を見ようと思ったけど、これはライブで全部見ることは難しそうだ。それ以上にこの男子決勝戦も長引いた場合、GAORAは中継し続けられるの か?GAORAのプログラムを見ると直後に春の選抜高校野球の生中継が控えているぞ。決勝戦が盛り上がったところで中継中断なんてやめてくれよ。
男子のダブルスではフィッシュとロディックのペアが優勝している。二人ともシングルスのベースラインプレーヤー同士の組合せだと思うのだが、それでもツ アーのダブルスで優勝するのだね。やはり基本的なテニスの力量がそれだけ高いということだろうか。ロディックは今後にも大きな期待が持てるような気がす る。

追記
などと余談を書いている間に男子決勝戦は終わってしまった。

MSインディアンウェルズ大会決勝
ナダル 61 62 マレー

マレーどうした、何があったんだ。詳細は今夜CATV中継の録画を見て確認しよう。

 

2009年03月24日 覇王ナダルの覇権固め 2009MSインディアンウェルズ大会決勝

現在ATPに君臨する両雄ナダルとフェデラー、その二人に共に連勝中のマ レーは今季調子を上げられずにいるジョコビッチよりもNo1への距離は近いかもしれない。大きな大会の準決勝・決勝で予想される対ナダル戦、対フェデラー 戦での勝率がある程度見込めるからだ。この大会も準決勝でフェデラーを突破した。後はナダルを倒すだけだ。強風吹き荒れるインディアンウェルズで覇王ナダ ルはそのマレーを迎え撃った。

ATPマスターズ1000シリーズ2009年第一戦インディアンウェルズ大会決勝
ナダル 61 62 マレー

ライブで中継を見ることが出来なかった。ネットでスコアだけ見たとき、マレーにアクシデントが起きてナダルに一方的にやられたのだと予想した。だが実際の 試合内容は違った。強風の中、二人は実に見事にボールをコントロールしていた。ハードコートの速いサーフェイスボールでの試合であったが、コントロールに 慎重になっている分だけ、長いラリーが続く展開であった。ポイントの一場面をそれぞれ見ていくと決してマレーは悪くなく、時にナダルを上回る好プレーを見 せる場面も多々あった。だが結果としてマレーにはブレークポイントが訪れることはなく、逆にナダルは5回のブレークポイントの内4回ブレークに成功し、各セット2ブレークづつ取り、それぞれのセットを6-1 6-2という圧倒的スコアで勝利したのだった。
序盤、マレーはナダルのバックハンドにボールを集めた。ナダルは左利きなのでクロスコートラリーだとマレーのフォアハンド対ナダルのバックハンドという対 決になる。そのマレーのフォアハンドに対してナダルの両手打ちバックハンドは負けず劣らず、真っ向打ち合いを挑み、打ち負けなかった。両者とも意地になってストレートに切り返さず、クロスを打ち続けるのだが、マレーのフォアはナダルのバックを押し切れなかった。去年の全仏以降、ナダルの強さが増したのはまさにこのバックハンドクロスの打ち込みが強力になったからだ。その威力をこの試合でも存分に発揮していた。
中盤、競り合いながらもゲームを取られ、スコアでは圧倒されるマレーは流れを変えるべく、今度はコート全面を使い、ボールを前後左右に散らしてナダルを振り回しにかかる。だがナダルのフットワークによるオールコートカバーはクレーだけでなくこのハードコートの上でも健在だ。マレーの振り回し合いに付き合っ てコートを縦横無尽に走り回る。マレーもナダルの切り返しに対応してコートを走る。マレーのディフェンスも厚い。ナダルに走り負けていない。むしろマレー の方が広い範囲をカバーしているようだ。両者ともマラソンポイントを激しく取り合う。コンチネンタルグリップの使い方が二人とも上手い。地味な部分での ボールコントロールの上手さが際立つ。競り合う二人、だがゲームを取り、ブレークに成功するのはナダルで、マレーはポイントが取れてもゲームを取ることに は苦労している。
終盤、マレーは自分のサービスゲームで連続サーブ&ボレーを繰り返してゲームを取ろうとする。ネットでの動きがマレーはいい。ファーストボレーか ら二の矢三の矢を放ちナダルを攻め立てるが、ナダルもまた何度でも何度でもパスを放ち、最後にマレーを抜き去る。ポイントでは競り合ったものの、終わって みれば圧倒的スコアでナダルが勝利したのだった。
サービスゲームでの安定したキープ力が今のナダルの力強さだ。全豪のSFで苦戦した対ベルダスコ戦でもそうだったが、ゲームが長引くのは相手のサービス ゲームであって、ナダルは自分のサービスゲームは安全にキープしていく。ナダルはフラットサーブも強化されてきているが、それを多用することはなく、キレ のあるワイドへの回転系サーブで相手をコートの外に追い出し、ストローク戦で優位に立つ戦略を貫く。マレーが色々と戦術を駆使して作戦を変え、ナダルを崩 そうとするのとは対照的に、ナダルはマレーの変化に対応しながらも、終始自分の戦法は変えずに貫いた。一つ一つのポイントを見ると競り合っているように見 えるのだが、要所を押さえ、セットを確実にナダルは取っていく。これこそ横綱相撲、強者の戦法、覇王ナダルのテニスである。
追い上げて来るマレーの迎撃に成功、全豪に引き続き、このMSインディアンウェルズ大会を征した。今季に入ってハードコートでの大きな大会を連覇し、例年 以上に今年は素晴らしいスタートダッシュを見せた。今のナダルはNo1の座に相応しい。覇王ナダルの見事な覇権固めであった。そんな感じのする2009年 インディアンウェルズ決勝であった。

 

2009年03月25日 春の祭典第二弾マイアミ大会2009

世界テニスツアーの春の祭典第二弾、マイアミ大会が今週から開催される。アメリカの東海岸、フロリダ州マイアミにてソニー・エリクソン・オープンが開催されるのだ。男女同時開催の二週間96ドローで行われる、先週のインディアンウェルズ大会ともに「第五のグランドスラム」と呼ばれるまさに春の祭典である。
例によってドローを四つの山に分けて独断と偏見による勝手な展望を見てみよう。

男子はATPマスターズ1000クラスアウトドアハードコート大会となる。去年の覇者ダビデンコは欠場、日本期待の錦織も欠場である。
第一シードはナダル、エントリーランキングだけでなく今季のチャンピオンズレースもトップを独走するATPの覇王である。彼の山であるトップハーフの上半 分は第六シードデルポトロを筆頭にフェレール、バブリンカ、チリッチ、アンドレーフ、カルロビッチ、メルツァーらシード勢が集う。他にティプサレビッチ、 アカスソらがいる。結構実力者がそろったと思うのだが、ナダルが全豪・インディアンウェルズ大会同様のテニスを展開すれば突破は容易だろう。
第四シードはマレー、四強に名を連ね、3強に肉薄する昇り竜である。彼の山であるトップハーフの下半分は第八シードのベルダスコを筆頭にゴンザレス、ナル バンディアン、ステパネック、フィッシュ、ロペスらシード勢が集う。他にモナコ、マスー、モンタネス、トロイッキ、カナス、クエリーらがいる。このところ 小トップ選手相手に好勝負を展開しているベルダスコがここでも活躍するだろうか。またゴンザレス・ナルバンディアン・ステパネックらも今季調子を上げている。マレーにとってはタフなドローになると予想するが結果は如何に。
第三シードはジョコビッチ、今季に入って少々影が薄くなっている双頭の鷲である。彼の山であるボトムハーフの下半分は第七シードのシモンを筆頭にツォン ガ、ブレーク、ベルダスコ、ベルディッヒ、ソーダーリン、シュトラー、マチューらシード勢が集う。他にヒューイット、ニーミネン、クレメン、ベネトー、セ ラ、ユーズニー、バクダティス、コールシュライバーらがそろった。こちらも豪華だ、そしてタフドローだ。ハードコートに強い選手がそろっている。ここを突破できるか否か、ジョコビッチの力量が問われよう。
第二シードはフェデラー、超えられそうで超えられない壁にぶつかりながらもNO2を維持する元皇帝である。彼の山であるボトムハーフの下半分は第五シード ロディックを筆頭にモンフィス、ロブレド、アルマジロ・・・・・じゃなかったアルマグロ、サフィン、キーファー、ツルスノフらシード勢が集う。他にハー ス、リュビチッチ、サントロ、ロドラらがいる。ベテランが集中している。フェデラーにとってマイアミ大会は鬼門だ。去年は長年連勝し続けていたロディックに破れた。一昨年はカナスにインディアンウェルズ大会に続く連敗を喫した。2006年は快勝したが、2005年は優勝したものの決勝でナダルにフルセットマッチの死闘を演じた。フェデラーにとってこのマイアミ大会の内容がその後の一年間のシーズンの内容を暗示するような展開になっている。逆にここで圧勝できれば、今季は順調にいけるかもしれない。フェデラーの今季を占う上で、その行方は要注目である。
それでも、トップ4シードのベスト4揃い踏みの可能性の方が大きいと思うが結果はどうだろうか。この後にはヨーロッパクレーシーズンが控えている。ナダル がここでも優勝してしまうとフェデラー以下の選手達から見て当分手の届かないところに行ってしまうような気がする。それではテニス観戦ファンの如空として は面白くない。誰かナダルを止めろ、No1を倒せ、強いやつがさらに強いやつに挑み、そして激しくぶつかり合い、そしてそれを乗り越える。そんなドラマを 見せてくれ。

女子はWTAプレミアムクラス、アウトドアハードコート大会である。
第一シードはセリーナ・ウィリアムズ、今季も全豪を征し、何度目かのNO1となる現女王である。彼女の山であるトップハーフの上半分は第六シードのズボナ レワを筆頭にペトロワ、コルネット、チェン、杉山、オズニアク、ペンらシード勢が集う。インディアンウェルズ大会の覇者ズボナレワがセリーナと同じ山であ る。台頭し続ける今のズボナレワがどこまで通用するか、突破なるか、QFで当たればこれは見ものだ。
第三シードはヤンコビッチ、GS無冠の女王から陥落してもトップランカーを維持するセルビア勢の旗頭である。彼女の山であるトップハーフの下半分は第五 シードのヴィーナス・ウィリアムズを筆頭にラドワンスカ、シブルコバ、メディナガルゲス、カネピ、ベネソバ、エラニーらシード勢が集う。QFでヤンコビッ チとヴィーナスが順当に行けば当たる。ここも注目であろう。
第四シードはディメンティエワ、彼女の山であるボトムハーフの下半分は第八シードのクズネツォワを筆頭にバルトリ、ウォズニアッキ、シュニーダー、クレイ バノワ、スワレスナバロ、ボンダレンコらシード勢が集う。ここはタフドローかな。今季好調な選手が集まっている。誰が出てくるか予想しづらく、誰が出てき てもおかしくはない。
第二シードはサフィーナ、強大なロシア帝国の旗頭である。彼女の山であるボトムハーフの下半分は第七シードのイバノビッチを筆頭にアザレンカ、ペンネッ タ、モーレスモ、チャクベターゼ、バーマー、サバイ、らシード勢が集う。イバノビッチはサフィーナを突破できるだろうか。現時点では難しそうだ。モーレス モの復調振りにも期待がかかる。
さて、ウィリアムズ姉妹を含むWTAエントリーランキングトップ20がフル参加の豪華な顔ぶれとなったこの大会、シード勢が順当に勝ち残ってベスト8準々 決勝まで勝ち上がればそこからは好カードが目白押しになる。混戦模様と言われる女子であるが、それでもウィリアムズ姉妹が頭一つ抜けているような気がす る。この二人を止めてこそ、次世代の女王候補として名乗りを上げることが出来るのだ。それは誰か、或いはウィリアムズが覇権を固めるのか、その行方に注目 しよう。

GAORAでは男子の準決勝・決勝を生中継、今度は女子も生中継だ。春の祭典第二弾、マイアミ大会、その豪華なメンバーに相応しい熱戦を期待しよう。

 

2009年03月30日 女王達のそれぞれの春

マイアミは比較的荒れる大会だ。男女問わず、毎年波乱が多い。今年も女子の部門で春の椿事がマイアミで起こり始めている。
第三シードのヤンコビッチが初戦の二回戦でドゥルコに敗れる波乱から始まった。その翌日、第二シードサフィーナを筆頭にズボナレワ、イワノビッチ、ペトロワらが敗退する波乱が続いた。
それでもまだ波乱は少ないほうだろう。男子トップシードは安泰だし、女子でも大本命のウィリアムズ姉妹が残っている。このまま順当に行けば、今年は「春の嵐、波乱のマイアミ」ではなく、「本命による横綱相撲の順当なマイアミ」となるのかもしれない。
さて、この大会も早々に敗退してしまった元No1ヤンコビッチ、彼女はグランドスラム無冠のままエントリーランキングでNo1になった。この事を男子の フェデラーが何かのインタビュー記事で問題視する発言をして、それを耳にしたヤンコビッチは大層ご立腹であったとのこと。WTAの世界では「無冠の女王」 は珍しくない。この数年間でもモーレスモやクライシュテルスがGS初タイトルを取る前にNo1になったし、ヒンギスやダベンポートは年間でGS無冠のまま年間最終ランキングNo1になったこともあった。そういう意味ではヤンコビッチの無冠の女王はそれほど問題だとは思わない。何よりNo1でありながらGS無冠であったことを最も気にしているのは本人自身だろうから。だがモーレスモもクライシュテルスも最終的にはそのキャリアの中でグランドスラムタイトルの奪取に成功している。ヤンコビッチもエントリーランキングNo1を一時的にしろ経験したのであれば、やはりグランドスラムタイトルをどこかで取らなければならないだろう。そのチャンスはいつ来るのだろうか。この数ヶ月の成績を見ている限りは当分難しそうである。
さてさて、2005年に全米タイトルを取って「GS無冠の女王」の名を返上することに成功したキム・クライシュテルス、 2007年に妊娠して結婚生活を選び、選手生活から引退をした彼女がツアーに現役復帰するというニュースが先週報道された。キムの復帰のニュースは今年の 年頭から徐々に噂のレベルではネットで駆け巡っていた。第一子を無事出産したクライシュテルスは今年の5月にエキシビションで公のコートに姿を現すことに なっている。ウィンブルドンはセンターコートに屋根を設置するために改修工事をしていたのだが、そのセンターコートの改修が完了した。その?落としとも言 うべき行事がアガシ・グラフ夫妻とヘンマン・クライシュテルスという引退したスター達によるエキシビションマッチでである。クライシュテルスはトレーニン グを再開した。このエキシビションに向けてのトレーニングであるのだが、そのトレーニングのハードさから、「これは現役復帰を考えているのではないか」と いう憶測が流れた。そして、今度は妊娠して一時期ツアーを離れたものの、出産後ツアーに現役復帰したアメリカのダベンポートがクライシュテルスから連絡を受けたことを公表した。その連絡とは子供を連れてツアーを回る方法についての質問である。クライシュテルスが子連れでツアーを転戦することを検討している。これは本気かもしれない。そう思っていた矢先に、ついに先週本人が公式に現役復帰を表明した
過酷なツアーから一時的に離れたことはよい休養になるようだ。ヒンギスダベンポートも 復帰後にいい結果を出している。クライシュテルスもかなりやれるだろう。特にWTAの現状を見るとセルビアコンビやロシア帝国軍などの所謂東欧スラブ勢が 多数派となっているが現実にはウィリアムズ姉妹が本気モードで大会に臨むとそこで姉妹にタイトルを取られてしまう。そんな状況になりつつあるような気がす る。時代が逆行しているかのようだ。ウィリアムズ姉妹に対抗しうる数少ない存在だったクライシュテルスの復帰はWTAを盛り上げる上で大いに期待が持てよ う。あの小気味よいアップテンポなテニスを再び見ることが出来る日が今から待ち遠しい。
さてさてさて、ところでクライシュテルスと共に「ベルギーの月と太陽」と並び称された同国同世代のライバル、引退した孤高の女王ジスティーヌ・エナン、彼女もまた最近話題に上っている。こちらは現役復帰ではなく、TVで仕事をすると いう旨のニュースである。なにやら色々なことにチャレンジしていく様をTVで放送していくらしい。こちらのほうの現役復帰はないだろうか。月と太陽の役割 の関係が何度目かの交代を告げているような気がする。そしてこの先に更なる交代も起こりうる可能性を秘めていると想像するのは如空だけだろうか。

 

2009年04月01日 充実するか、波乱が起こるのか、それとも地味なのか 2009年MSマイアミ大会

2009年マスターズ1000マイアミ大会、今年の男子は今の所大きな波乱は起きていいない。第七シードシモンがフランス勢対決に敗れる。四回戦を突破したのは第十シードツォンガである。シモン以外のトップ8シードは全員シード を守って四回戦を突破した。シモンが勝っていればトップ8シードのベスト8揃い踏みが拝めたのに惜しいことをした。これでQFの組み合わせはナダル対デル ポトロ、マレー対ベルダスコ、ツォンガ対ジョコビッチ、ロディック対フェデラーである。さて、四強はベスト4にそろって進出することが出来だろうか、落ち るとすればそれは誰だ。インディアンウェルズで落ちているジョコビッチはここで意地を見せないと、そろそろマレーとのランキング入れ替えが現実味を帯びて くるぞ。四強QFで全滅、なんてことになればここまで順当に来たのに「やっぱりマイアミは今年も荒れた」ということになる。どの結果も予想できる。それだ けに面白くなった。少なくてもハードコートでフェデラーが独走していた数年前よりかははるかに大会の4回戦からSFにかけての終盤戦が面白くなった。この 充実した内容のトーナメントの行方を見守ろう。
対照的に女子は地味じゃー。ウィリアムズ姉妹がそろって勝ち残っているが、姉妹はトップハーフで同じ山、順当に行ってもSFで当たる。ボトムハーフには ウィリアムズを止めうる選手が勝ち残っているとは思えない。SFの姉妹対決が事実上の決勝戦かな。その予想が崩れれば、こちらもまた「マイアミ春の嵐が吹 きすさぶ」ということになるのだろう。

 

2009年04月02日 鬼門を突破 2009MSマイアミ大会QF1

昼休みになった。昼飯を食いに行く前にネットでマイアミ大会の結果をチェックしようとプラウザを立ち上げた。まだ終わっていない。フェデラーがロディックとまだ試合をしている。現地時間はすでに深夜だ。セットオールになっている。去年、フェデラーはここでロディックに負けた。やはりフェデラーにとってマイアミは鬼門なのか。ライブスコアの前から動けなくなった。

2009マスターズ1000マイアミ大会QF
フェデラー 63 46 64 ロディック

ロディック惜しい!第一セットはフェデラーの2ブレーク、第二セットはロディックの1ブレーク、最終セットはフェデラーの1ブレークである。しまった内容の好勝負であったのではないだろか。フェデラー相手にこのような競り合いが出来るようになったこと自体がロディックにとっては進歩だ。後もう少しで大きな 壁を乗り越えることができるぞ。がんばれよロディック。未完の大器のままで終わってくれるなよ。フェデラーも競り合いながらも去年挫折した壁を突破したのだ。大いに安堵していることだろう。そして自信も取り返したことだろう。下手に圧勝するより1ブレークの競り合いに勝利したほうが自信になるものだ。
男子QFのもう一試合はジョコビッチがツォンガを63 64 で下している。こちらも二セットとも1ブレーク差という競り合いだった。これだけトップシードたちが本来の実力を発揮して当たると好試合が続く。TV中継のある準決勝・決勝でもこの流れを維持して欲しいものだ。
女子はベスト4が出揃った。トップハーフは予想通りウィリアムズ姉妹の対決となった。セリーナが勝ち上がりに苦労しているようだが、この人は優勝するとき も中盤までは苦戦が続くことが多いので、これが彼女のベストパフォーマンスであるとは思わないほうがよい。もちろん姉ヴィーナスはそんなこと百も承知で妹 を抑えにかかることだろうが。
ボトムハーフはクズネツォワとアザレンカが勝ち上がっている。このところ台頭著しいアザレンカと週末まで勝ち残るが準決勝・決勝でなかなか勝てないクズネツォワ。勝利のきっかけをつかむのがどちらか、こちらも地味なりに注目である。

2009年04月03日 袖付ナダル、袖無しデルポトロに破れる 2009MSマイアミ大会QF2

袖付シャツのナダル、袖なしシャツのデルポトロに破れる!

2009マスターズ1000マイアミ大会QF
デルポトロ 64 36 76 ナダル

この試合、第一セット第二セット共に1ブレーク差で、最終セットはTBである。取ったゲーム数は試合全体で両者共に16ゲームで同じ、取ったポイント数は 99対101でなんと負けたナダルの方が2ポイント上回っていた。好試合の続くマイアミ大会男子QFの中でも屈指の大接戦だ。これは見たかったぞー。
不安だったフェデラーもジョコビッチもSFに無事進出したのに、安心していた現覇王ナダルが負けてしまった。これで今回もトップ4シードによるベスト4揃い踏みはなくなった。
ちなみに女子でも好勝負が続いている。

女子SF
アザレンカ 63 26 75 クズネツォワ

クジーダウン!こちらはトータルポイントが105対105で同じである。ベラルーシのアザレンカ、いよいよプレミアムクラスの決勝戦に進出である。待ち受けるのは姉ビーナスか妹セリーナか。ナイトセッションの結果を待つとしよう。

追記
で、ナイトセッションの結果が出た。

男子OF
マレー 61 62 ベルダスコ
女子SF
セリーナ・ウィリアムズ 64 36 63 ヴィーナス・ウィリアムズ

マレー強え・・・・ってかベルダスコがお疲れモードであったのではないだろうか、これは。
姉妹対決はトータルポイントで82対81の1ポイント差だった。どんな内容であったかは後でGAORAの中継の録画を見ることにしよう。女子の決勝は現女 王ウィリアムズと新興アザレンカである。アザレンカはセリーナを止めうるだろうか。決勝はびしっと決めにかかるのがいつものセリーナだ。押し切られずに、 踏みとどまり、押し戻せるか。その粘りを期待しよう。
男子の準決勝はデルポトロ対マレー、ジョコビッチ対フェデラーである。覇王ナダル不在のこのベスト4、最後まで勝ち残るのは誰か。熱戦を期待しよう。

 

2009年04月04日 崩れる皇帝、持ち直す鷲 2009MSマイアミ大会SF1

ジョコビッチはこの大会、まだセットを落としていない。トップランカーが勝ち残り、本来の力を発揮して好試合が続くこの大会において、ジョコビッチの安定した強さは他の選手より際立っているといえる。今季まだ完調とはいえない状 態だったジョコビッチのテニスはここに来てようやく本来のキレを見せ初めているのだろうか。二週間前のインディアンウェルズ大会と同じように強風が吹き荒れるマイアミで、ランキング直上で自分の頭を抑えているフェデラーに、ようやくエンジンのかかり始めたジョコビッチが挑んだ。

2009マスターズ1000第二戦マイアミ大会準決勝
第一試合
ジョコビッチ 36 62 63 フェデラー

強風に流されるボールをコントロールするにはフェデラーの方に一日の長がある。精密機械のようなジョコビッチのテニスは狂い、流れるようなフェデラーのテ ニスは風には流されない。長引くポイントで先にミスをするのはジョコビッチだ。序盤でフェデラーはブレークに二回成功し、5-1でサーブイングフォーザ セットを迎える。そこで突然崩れるフェデラー、ジョコビッチに1ブレーク返され、次のサービスもジョコビッチがキープした。5-3となってもう一度サーブ イングフォーザセットがフェデラーに来た。自分からポイントを取りに行くと上手くいかないフェデラー、だがジョコビッチのミスに助けられて第一セットを 6-3でフェデラーが先行する。
第一セットを取ったのはフェデラー、しかしその終盤調子を上げていたのはジョコビッチで落としていたのはフェデラーである。その流れは第二セットではっきりと現れる。最初のフェデラーのサービスゲームをブレークすると、ジョコビッチは自らのサービスゲームでのブレークバックのピンチを切り抜け、3-0にな る。だがジョコビッチは風のせいもあるのか集中しきれない、第五ゲームで再びブレークポイントをフェデラーに取られた。ジョコビッチはここで痛恨のダブル フォールトでフェデラーのブレークを許した。3-2となったが、フェデラーもまたピリッとしない。0-40のピンチを迎え、40-40まで戻したが、繰り 返されるデュースの末、フォアハンドの打ち合いに粘れずにポイントを落としたのはフェデラーの方だった。フェデラーはその後もミスを重ね、第八ゲームも フェデラーはブレークされ、6-2でジョコビッチがセットオールに戻した。
「フォアハンドのアンフォーストエラーから崩れていく。これは典型的なフェデラーの負けパターンですね。」GAORA解説の辻野隆三氏は言う。この解説通 り、フェデラーはフォアハンドが崩れ始め、自らのテニスそのものが崩れ始めた。アプローチショットでフォアのイージーなミスをして、フェデラーはラケット をコートに叩きつけてへし折った。第三セットは一気に4-0までジョコビッチがリードした。だが強風の中、ジョコビッチも粘りがなく、次のサービスゲーム をブレークされてしまった。フェデラーのフォアハンド逆クロスが入った。フェデラーが息を吹き返す。綺麗にサービスゲームをキープして4-2とした。ジョ コビッチも集中力が増した。次のサービスゲームをきっちりキープ、5-2である。ここに来てようやく世界のトップランカーらしいレベルの高い技の応酬が始 まった。だが始まるのが遅かった。互いにサービスをキープし合って、6-3、第三セットをジョコビッチが取り、逆転でこの乱戦を制した。いよいよ決勝進出 である。
序盤で強風の影響を受けてミスを多発させていたのはジョコビッチの方である。フェデラーは上手く風に対応していた。が第一セットの途中からフェデラーの フォアハンドが入らなくなり、そこからフェデラーは崩れていった。この一年ばかり、何度か目にしたパターンであるが、その崩れ方がどんどん悪くなるような 気がする。フィジカルの問題と思われていたフェデラーの不調は徐々にメンタルの問題に移りつつある。一方で、序盤自滅パターンに陥りつつあったジョコビッ チはフェデラーの自滅に助けられた点もあるが、粘り強く持ち直した。多少勝負に対して淡白なところがあるこのところのジョコビッチである。この粘りと試合 の建て直しによる逆転劇はジョコビッチに不足している粘り強さを再び取り戻させることになるきっかけになればと思う。

 

 試合巧者マレー 2009MSマイアミ大会SF2

デイセッションで吹き荒れていた強風はナイトセッションになっておさまったようだ。静かになったマイアミの夜のコート、照明の中に浮かび上がる二人の昇り竜は静かに戦端を開いた。

2009マスターズ1000第二戦マイアミ大会準決勝
第二試合
マレー 61 57 62 デルポトロ

コースの選択、球種の選択、緩急の付け方、何より相手の猛攻を防ぎきる守りの厚さ。マレーが多彩さと手堅さの両方を発揮してデルポトロを翻弄する。ショッ トは悪くないのだが、マレーの戦術の前にはめられて、デルポトロはポイントを取れずに5ゲームをマレーに連取されてしまう。サービスを1ゲームキープして 一矢報いるが、その後マレーが手堅く決めて第一セットは6-1でマレーが先取した。
第二セット、なぜかマレーは最初のサービスゲームをダブルフォールトで落とした。先にデルポトロがブレークに成功したのだ。だがその次のゲームでマレーが すぐにブレークバックした。第一セットで悪かったデルポトロのファーストサーブが入りだした。好プレーが続くようになった。淡々とサービスゲームのキープ が続き5-5まで来た。デルポトロが先にキープした。次のマレーのサービスゲームでリターンエースをデルポトロは決めた。その後、マレーのドロップショッ トを読んで切り返して0-30、ここで無理をしたマレーがミスを続けて一気にブレークされてしまった。7-5でデルポトロがセットオールに戻した。
第三セットになってデルポトロは更に調子を上げる。ストロークで押すだけでなく、ガンガンネットに出てくるようになる。7回連続でボレーを決めた。押され るマレー、しかし押し切らせない。マレーの固い守りはぎりぎりでマレーの猛攻を防ぐ。そして2-2となった第五ゲームでデルポトロからブレークポイントを 奪うと渾身のパスをネットに出てきたデルポトロに打ち込んだ。デルポトロはさばききれずにネットにボールをかけ、マレーがブレークに成功した。さらに足に 故障まで抱えてしまった。これで流れが変わった。デルポトロのプレーの質が落ちた。サービスゲームをキープできないようになり、マレーに連続ブレークを許 してしまい、そのままセットも6-2でマレーに持っていかれた。マレーがインディアンウェルズ大会に続いて決勝進出を決めた。
デルポトロの才能と潜在能力の高さを存分に見せつけた試合であったが、同時に現時点ではマレーの試合巧者振りが一枚も二枚も上手であったことを示した試合内容でもあった。
さて、マレーがいよいよ決勝でジョコビッチと対戦する。去年、ナダルがフェデラーからATPエントリーランキングNo1の座を奪うことを決めた大会となったのはMSシンシナティ大会であが、この大会、当のフェデラーは三回戦で敗退し、ナダルはSFでジョコビッチに負けている。交代するNo1とNo2は決勝にまで勝ち進んでいないのだ。その決勝に勝ち進んでいたのがマレーとジョコビッチである。そしてNo3のジョコビッチはマレーに破れ、マレーは勢いに乗って その年の全米決勝まで勝ち上がる。あのシンシナティ大会の結果が今の四強体勢を形成したように思う。あの時はジョコビッチがナダルを破り、マレーはフェデ ラーを倒したカルロビッチを突破してそれぞれ決勝戦に勝ちあがって来た。今回はジョコビッチがフェデラーを破り、マレーはナダルを倒したデルポトロを突破 して決勝に勝ち上がる。さて、決勝の行方は同じになるのか、違った結果が待っているのか。その行方に注目しよう。

 

2009年04月05日 セリーナ負傷、アザレンカ台頭

うそだろう・・・・セリーナがストレートで決勝を落としている。

2009年ソニーセリクソンオープン女子決勝戦
ヴィクトリア・アザレンカ 63 61 セリーナ・ウィリアムズ

ウィリアムズの左足にはテーピングが入念に施されていた。だがそれでもセリーナの動きはやはりおかしく、試合が進むにつれて左足を引きずるシーンも見られ た。一方で試合序盤こそ固さの見られたアザレンカであったが、中盤からは伸びのあるストロークとサーブを右に左に打ち込み、動きが悪く一発に頼らざる終え ないセリーナを上手く封じ込めた。これでベラルーシのアザレンカはWTAプレミアムクラスのタイトルを手にした。混戦模様の続くWTAにまた一人、強者が名乗りを上げて参戦してきた。そんな感じのする2009年マイアミ大会女子の決勝戦であった。

 

2009年04月06日 二人の追撃者 2009MSマイアミ大会決勝

「フェデラーに復活などさせはしない、ナダルに長期政権など許しはしない。 この俺がNo1になるのだ。そのためには叩いておかねばならない。目の前にいるこの相手を、今ここで。」共にそんな思いを胸に秘め、共に二強を追い、共に No1を目指す、共に21歳の二人、No3ジョコビッチとNo4マレーが春とは思えないほど日差しの強い夏のようなマイアミで激突した。

2009年マスターズ1000第二戦マイアミ大会決勝
マレー 62 75 ジョコビッチ

ジョコビッチはいきなりサービスゲームを連続ブレークされた。マレーは第一セット序盤で4-0と大きくリードを奪った。気負いなどまったく見られないマ レーの堅実な手堅いテニスの前に、ジョコビッチは明らかに圧力を感じていた。必要以上のオーバーペースでミスを重ね、マレーにポイントを献上してしまった。この序盤の連続ブレークがそのままセットの流れを決定つけた。その後サービスゲームをお互いキープし合って6-2でマレーが第一セットを先取した。
ジョコビッチのストロークはどちらかといえばスピン系である。対するマレーはフラット系のストロークで押す。共にチャンスがあればネットにガンガン出てく るし、逆に相手がネットに出てくれば鮮やかなパスでそれを抜き去る。特にマレーのバックハンドショートクロスのパスはこの日絶妙であった。そして両者共に リターンの名手として知られる存在だ。またコートカバーも素晴らしく前後左右の揺さぶりに縦横無尽に走り回り、ボールを拾いあった。だがこの日に限ってい えば、ストローク・リターン・ネットプレー・パスの全てでマレーがわずかに上回っていた。そのわずかな差が大きなゲームの差になって現れたのが第一セット だった。
第2セット第一ゲーム、ジョコビッチは再び最初のサービスゲームでブレークポイントのピンチを迎える。デュースまで押し戻すが、長いデュースの末、またしてもマレーによるブレークが成功した。だが、このブレークで吹っ切れたのか、ジョコビッチは果敢に攻めた。リスキーだが攻撃的なショットを集中さる。そし てブレークバックに成功したのだ。勢いに乗るジョコビッチは更に次のマレーのサービスゲームもブレークした。サービスにおいてはマレーを上回るジョコビッ チはサーブとネットプレーで攻め立てる。リターンとパスで対抗するマレーは徐々に押され始めた。ジョコビッチは更にストロークとリターンでも強打を繰り出 す。押されるマレー、ジョコビッチリード4-1で迎えた第六ゲームでもデュースにされて苦しむ。暑さの影響か、両者共に体力的に苦しそうだ。パフォーマン スが落ちてきている。だがマレーが粘りきり、サービスゲームをキープした。更に両者共にキープし合い、ジョコビッチリードで5-3まで来た。ジョコビッチ のサーブイングフォーザセット、攻めるジョコビッチ、守るマレー、競り合う二人、だがジョコビッチは攻め切れず最後にフォアの逆クロスがラインを割り、マ レーがブレークバックに成功した。マレーに精気が蘇る。サーブにキレが増す。サービスポイントを量産して、次のサービスゲームをマレーはキープした。 5-5となった。第十一ゲーム、ジョコビッチはドロップボレーを切り返され、ドロップボレーを次はミスし、自分のサービスゲームでマレーに先行を許す。さ らにコードボールの処理をジョコビッチがミスして0-40になった。最後はマレーのパスを上手くネットで捌けず、ジョコビッチはミスしてマレーのブレーク を許した。今度はサーブイングフォーザマッチがマレーに来た。その第十二ゲーム、追い詰められながらも攻めるジョコビッチに対して、マレーはカウンター ショットで対抗する。最後はジョコビッチのボレーが大きくアウトして、マレーが第二セットを7-5で逆転した。マレーの見事な勝利であった。
第一セットは圧倒、第二セットは逆転、デュースが多い長い試合であったが、マレーは会心の出来ではなかっただろうか。いつも以上にネットに突進し、サーブ で押そうとするジョコビッチに対してリターンとパスで鮮やかに切り返すマレーの姿には、フェデラーの猛攻を切り返してカウンターでポイントを奪うナダルに 似たものがあった。
この決勝戦の結果を受けてもエントリーランキングに変動はなく、ジョコビッチはNo3を維持する。だがNo4マレーは眼下にせまってきた。ATPの勢力地 図はとりあえず今季の序盤から変動はなく推移しているが、その変化の兆候はこのマイアミの決勝戦でも見て取られる。この微妙な状況のまま、ATPツアーは 舞台をヨーロッパクレーへと移していく。

 

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