200７テニス界20大ニュース その十二
フェラーの活躍
今年後半のフェラーの活躍も忘れてはいけない。
全米オープン４回戦、No2ナダルが深夜の激闘の末に敗れた。その相手がフェラーである。2005年のナダル台頭と時同じくして頭角を現し始めていたフェラーは、その年の主要な大会でナダルに出鼻をくじかれ、その後少し低迷した。だが今年、そのナダルを大舞台で突破し、再び勢いに乗った。全米はベスト４まで進出した。その後も欠場したフェデラーの代役を務めたジャパンオープンの優勝をはじめとして今季は３勝を挙げた。さらに最終戦マスターズカップでジョコビッチ・ナダル・ガスケに連勝して決勝トーナメントに勝ち進む。準決勝でロディックをも突破、マスターズカップの主役は完全にフェラーだった。打倒フェデラーの可能性を大いに抱いて今年最後の大舞台に臨んだが、皇帝フェデラーの前には力を発揮できずに終わる。だが今年後半の活躍は見事、今季最終ランキングが５位にまで浮上した。フェデラーが「ツアー屈指」と賞賛するほどのリターンの名手としても今年は注目された。この勢いが来年も持続するように期待している。