2007テニス界20大ニュース その十一
チャクベターゼの台頭
ロシアから東ヨーロッパにかけてのスラブ民族の国々からは相変わらず強い選手が次から次へと台頭してくる。2004年のスラブ民族トップランクへの大移動は有名だが、その後も継続して新手の強い選手たちが出てきている。セルビア勢の台頭もその一例だ。
さて本家本元ロシアからも今年、新たにトップ10に進出、最終戦エリート8の一人にまで躍進したルーキーがいる。アンナ・チャクベターゼである
去年までにツアーで既に二勝を挙げているチャクベターゼは今季4勝を挙げている。全豪、全仏でQFまで進出、全英は3回戦で終わったが、北米ハードコートシーズンで連勝を重ね、全米では見事にSFベスト4にまで進出した。そして最終戦ツアー選手権でもラウンドロビンを突破してベスト4に進出するのである。最終ランキングは6位、セルビア勢にも匹敵する大活躍であった。
彼女のテニスを見ていて面白いのは、なぜにそこまで強いのか、見ている分にはわからないところである。配球が優れているのか、ディフェンスが固いのか、とにかく対戦相手は攻めにくそうで、いつの間にかミスをさせられる。しかも、相手のミスを待つシコラーかと思えばそうではなく、オープンコートが空けばそこにすかさずボールを入れてきてウィナーを奪う。正体の知れない強さは来年も発揮されるだろうか。要注目である。