2007テニス界20大ニュース その七
セルビアコンビ、ブレーク ヤンコビッチとイバノビッチ
ベルギー勢と言えばエナンとクライシュテルスであった。そのベルギー勢もクライシュテルスが引退、エナンはNo1独走の女王となり、「ベルギー勢」という言葉がテニスツアーの中で使われる事は当分ないだろう。代って人々の口に上りそうなのが「セルビア勢」だ。ATPにおけるジョコビッチの活躍もセルビア選手の躍進としてニュースではあるし、セルビアからは他にも有望な選手が多数輩出しつつある。だが、ただ今年に限っていえば単に「セルビア勢」と言えばこの二人、エレナ・ヤンコビッチとイバ・イワノビッチであろう。二人とも去年までに既に活躍していたが、今年は特に目立っていた。
ヤンコビッチは今年ツアー4勝を上げた。全豪4回戦、全仏SF、全英4回戦、全米QFで堂々のランキングを3位である。イバノビッチは今季ツアー3勝を上げた。全豪3回戦、全仏は決勝進出、全英はSF、全米4回戦で、ランキングは4位で終わったが、最終戦のツアー選手権でもSFに進んだ。二人が注目されたのはやはり全仏だろう。今年の全仏ベスト4の中に男子はジョコビッチが、女子はヤンコビッチとイバノビッチが入り、セルビア選手の存在が注目されることになった。特にイバノビッチは全仏で決勝に進出、敗れたものの、準優勝に輝く大殊勲を上げる。もはやこの二人がロシア勢やウィリアムズ姉妹あるいはモーレスモを倒しても誰も驚かないだろう。立派なトップランカーである。後は打倒エナンあるのみ。果たしてベルギー勢に匹敵する、あるいはそれを超える存在になるのか、来年も注目していこう。