2007テニス界20大ニュース その二
バルトリ、エナンの生涯グランドスラムを阻止
生涯グランドスラムに王手をかけているエナンは去年、最後の関門であるウィンブルドンで決勝まで勝ち進んだ。しかし決勝でモーレスモに敗れた。第一セットを取ったにもかかわらず、らしくない崩れ方でモーレスモに逆転を許してしまったのだった。そのモーレスモは今年のウィンブルドンで途中敗退、シャラポワも敗退、クライシュテウルスは引退表明をして出場していない、エナンにとって今年はチャンスだった。彼女が突破しなければならない障壁はウィリアムズ姉妹だけのはずだった。勝ったのはクレーコートだけでまだハードでも芝でも勝てていなかったセリーナ・ウィリアムズをQFでフルセットの末沈め、まずはSF進出を決めた。反対の山からはシャラポワとクズネツォワを突破したヴィーナス・ウィリアムズが勝ち上がって来ている。2001年のウィンブルドン決勝、エナンが始めて進出したグランドスラムの決勝の場で、力の差を見せつけてエナンの初優勝を阻止したのがV・ウィリアムズだった。そのV・ウィリアムズをそのウィンブルドン決勝の場で、打倒して生涯グランドスラムを達成する。このドラマの筋書きを想像した人は多かっただろう。だがドラマは実現しなかった。V・ウィリアムズとの決勝戦まで勝ちあがれなかった。SFでエナンはなんとバルトリに敗れてしまうのである。第一セットを6-1で圧倒するも、第二セットで粘られ7-5でバルトリが取る。そこからバルトリが押しまくりファイナルセットは6-1というスコアでバルトリはエナンを破ったのだった。この１敗は今年のWTAで最大の驚きであった。