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第014房 その名はアスタリスク (2007/07/25)

 

ストリングを替えた。

ダンロップのニューモデル・エアロジェルにラケットを替えたのだが、愛用しているルキシロンのアルパワーではこのラケットにはあっていないような気がした。エアロジェルはホールド感のある打球感が魅力のラケットだが、一方でアルパワーは「弾く」ストリングだ。
基本的にラケットとストリングの組み合わせは「飛ばないラケットに飛ぶストリング」か「飛ぶラケットに飛ばないストリング」の組み合わせがセオリーだとされている。飛ぶもの同士の組み合わせでも飛ばないもの同士での組み合わせでもコントロールが難しくなるからだ。ただこの「飛ぶ」「飛ばない」も感覚的なものがある。一般的な評価ではアルパワーは「飛ばない」ストリングに分類されるが、如空には結構「飛ぶ」ストリングに思える。
さて今までダンロップの300Gとその系譜のラケットを愛用してきた。これらはどちらかというと「やや飛ぶ」部類のラケットであろう。そのラケットに「飛ばない」といわれ、かつ如空が「やや飛ばない程度」と感じているアルパワーの組み合わせはそれなりにうまくいっていたと思う。ただ「飛び」とは別に「ホールド感」という評価軸もある。アルパワーは「弾く」ストリングと分類される。一方で300Gのシリーズは「ややホールド感がある」という感じだろうか。この両者の組み合わせでホールド感に関してはなにも不満はなかった。
しかし、新しいエアロジェルは違う。これを試打した時、そのホールド感に惚れた。そしてすぐに買い替えた。しかし、これにアルパワーを組み合わせるとそのホールド感が感じられなかった。エアロジェルにはアルパワーは似合わない。飛びに関しては「飛ぶ」ものと「飛ばない」ものの引き算の組み合わせがうまくいくのかもしれないが、ホールド感に関しては「硬いラケットにホールドするストリング」の引き算はうまくいっても、「しなるラケットに弾くストリング」はどうもうまくいかないのではないのだろうか。もう少しホールド感のあるストリングにして、ホールド感の足し算で組み合わせてはどうかと考えた。
ホールド感のあるストリングは基本的に飛びやすい。あまり飛びすぎてもコントロールに困る。飛びは中くらいでホールド感がやや高いというストリングはないかと、色々物色した。テニスのギアに関する疑問は「コートサイド」でまず調べよう。飛びとホールド感で中くらいに位置するストリングを分布表から探す。トアルソンの名前が目を引いた。神戸市にある東亜ストリングス株式会社のブランドである。一度使ってみたかった。そこでトアルソンで物色していると、最近よくネット上のストリングショップで「今月の売上げ1位」にカウントされていて、かなり気になっていたあのストリングが実はトアルソン製であることに今さらながらに気が付いた。複合弾性コアを持つ、トアルソン50年の技術の粋を集めた渾身のストリング。その名は「アスタリスク」。ブルーのしゃれたパッケージにクリーム色のストリングがとぐろを巻いて入っている。「コートサイド」での評価は低いが、今まさにこのエアロジェル300のために出てきたストリングのような気がした。
相性など、第一印象の感に頼るのが一番正しい。この世の全てのストリングを試打して試す事など不可能なのだから、「コレだ」と来たらそれに決める。すぐにいつものテニスショップに行った。アスタリスクはゲージ(太さ)が120、125、130、135の4種類ある。このあたりも玄人好みのラインアップだね。店には135がなくて120と125と130しかなかった。130には表面に凹凸をつけたスピンタイプもある。初めは中間の125にしたかったがそれは一袋しかなかった。コントロール重視で太く行くか、打球感重視で細く行くか迷ったが、商品の裏に「回転は細い方がよりかかる」と書いてあったので120にした。「アルパワーじゃなんですか?」と馴染みの店員が言う。「浮気の虫が騒ぎまして」といってエアロジェル300に二本ともアスタリスクの120を47Pで張った。
張り上がったラケットを担いでコートに向かった。ダブルスの練習でストロークでは何も感じなかったが、ボレーでは明らかにホールド感が違った。如空が惚れたあのエアロジェルの感覚が手に蘇った。翌日のシングルスの試合で、とんでもないハードヒッターとやりあうことになったのだが。途中でリターンの調子がすこぶる良くなった。理由の一つは速いサーブに慣れたからであるが、もう一つはこの「アスタリスク」のおかげである。アスタリスクとエアロジェルのホールド感が相手のサーブを掴まえて押し戻す感覚を如空に悟らせて、リターンの調子を上げたのだった。自分でも信じられなくらいのリターンエースがフォアからもバックからも生まれた。それも一度だけでなく何度も。ストロークにこの感覚を生かすにはもう少し工夫が必要だ。だがもう決めた。エアロジェルにはアスタリスクで行く。如空の新しい相棒、その名はアスタリスクである。


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