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第088房 2009年全豪オープン TV観戦記  (2009/08/15)

 

2009年01月16日 ドローと展望 全豪2009

今年もオーストラリア・オープンのドローが発表された。例によってドローを4つの山に分けて、河内房如空の個人的見解、独断と偏見による展望を見てみよう。

男子はダビデンコが不在である。
第一シードはラファエル・ナダル、去年より新たにATPに君臨することとなった覇王である。彼の山であるトップハーフの上半分は第六シードシモンを筆頭に モンフィス・ゴンザレス・アルマジロ・・・・じゃなかったアルマグロ、ガスケ、カルロビッチ、ツルスノフというシード勢である。その他にもハース、カナ ス、キーファー、マシュー、ヒューイット、ユーズニー、ポランドリー、アンチッチとなかなか豪華な顔ぶれである。さて、No1として臨むグランドスラム、 なんとしてもハードコートでのGSタイトルが欲しい覇王ナダルであるが、このドローはタフだ。シード勢だけでなく、ノーシードに要注意選手が多数いる。突 破は容易ではあるまい。順当に行けばQFでシモン対ナダルが実現するがこれは注目のカードとなろう。
第四シードはアンディ・マレー、去年はマスターズ級大会でタイトルを取り、全米で決勝に進んだ、現在最も勢いをつけている大英帝国期待の若虎である。彼の 山であるトップハーフの下半分は第五シードのツォンガを筆頭に、ブレーク、ヴェルダスコ、アンドレーフ、ステパネック、シュトラー、メルツァーというシー ド勢である。他に錦織、ラペンティ、クレメン、モンタネス、モナコという顔ぶれがそろったが・・・・ちょっと地味じゃないか。マレーは順当に勝ち進めそう な気がする。去年の全豪ファイナリストツォンガがどこまで去年のパフォーマンスを発揮できるかに注目である。
第三シードはジョコビッチ、全豪覇者でありナダル・フェデラーの二強時代を終焉させるべくタイトル防衛に挑む双頭の鷲である。彼の山であるボトムハーフの 上半分は第七シードロディックを筆頭にナルバンディアン、ソーダーリン、ロブレド、フィッシュ、マチュー、コールシュライバーとシード勢が続く。他にロド ラ、フェレーロ、サントロ、バクダティス、ニーミネン、デントと続く。この山は選手の年齢層が異様に高くないか。ジョコビッチが本来の力量を発揮すれば突 破は容易だろう。ロディックとナルバンディアンには少し意地を見せてもらいたいところだ。
第二シードはフェデラー、長らくATPに君臨してきた皇帝であり、その座に再び戻るべく、挑戦者として全豪に乗り込んできた。彼の山であるボトムハーフの 下半分は、第八シードのデルポトロを筆頭にフェレール、バブリンカ、チリッチ、ベルディッヒ、サフィン、ロペスというシード勢がそろった。他にもチプサレ ビッチ、アイズナー、ジネプリ、ガルシア・ロペス、カレリ、モヤ、セッピという顔ぶれがそろった。簡単ではないがそれでもフェデラーが最終的に突破してくると思う。だが順当に行けば成長著しいデルポトロとQFで当たる。このカードも注目カードとなろう。
世間では今年の全豪優勝の本命馬は四番手のマレーであるとの声が結構ある。如空もそう思う。ナダルはノースリーブのシャツを袖つきに替えて調子が上がらず、ジョコビッチはラケットをウィルソンからヘッドに替えて調子が上がらず、フェデラーは去年から調子が上がっていない。勢いがあり、かつ不安要素が一番 少ないのがマレーだ。トップ4の中で彼だけがGSタイトルをまだ取っていないが、現時点で最も優位な位置にあるように思える。またトップ4シードのベスト 4揃い踏みの可能性も大いにあるのだが、ナダルの山がとてつもなくタフだ。もし、この山を堂々と突破して来たならば、ナダルの勢いはマレーをしのぐかもし れないと予想するが、はたして結果は如何に。

女子は前年度覇者シャラポワが不在である。
第一シードはヤンコビッチ、GSタイトル無冠の女王である。彼女の山であるトップハーフの上半分は第七シードのズボナレワを筆頭にペトロワ、バルトリ、サ バイ、バーマー、杉山、キリレンコというシード勢である。他にデシー、ミルザなどがいる。GS初タイトル奪取に向け、勢いよく勝ち進みたいヤンコビッチで あろうが、去年の最終戦で活躍したズボナレワの壁は結構高い気がする。このカードは実現すれば注目であろう。
第三シードはサフィーナ、強大な勢力を誇るロシア帝国の筆頭である。彼女の山であるトップハーフの下半分は第五シードのイバノビッチを筆頭にウォズニアッ キ、コルネ、チャクベターゼ、ハンチェコワ、カネピ、クレイバノバとシード勢が続く。他にレザイ、ペアー、ルワノパスカル、ドキッチと続く。ここはタフな 山になった。順当に入った場合、QFでサフィーナ対イバノビッチが実現するがこれは去年全仏決勝の再現である。要注目である。また去年台頭してきたウォズ ニアッキの存在も無視できない。ただ、個人的にはドキッチを応援している。
第四シードはディメンティエワ、北京オリンピックの金メダリストである。彼女の山であるボトムハーフの上半分は第六シードのV・ウィリアムズを筆頭にペン ネッタ、シュニーダー、シブルコバ、メディナ・ガリゲス、ウォズニアック、タナスガーンとシード勢が続く。順当に行けばQFでディメンィエワはヴィーナス と当たる。去年の全英覇者にして最終戦の圧倒的強者だったヴィーナスを突破できるだろうか。ここは波乱の可能性が最も高い。
第二シードはセリーナ・ウィリアムズ、WTAにその存在感を未だに誇示し続ける去年の全米覇者である。彼女の山であるボトムハーフの下半分は第八シードの クズネツォワを筆頭にラドワンスカ、アザレンカ、モーレスモ、チェン、スキアボーネ、ボンダレンコとシード勢が続く。他に森田、バイディソワ、グローエン フィールド、ドゥルコらが集う。去年台頭してきた若手がここに集まっている。だがね、セリーナを止めるにいたるだろうか。
ベスト8QF以降の展望がこれほど見えつらい大会も久しぶりのような気がする。シードダウンも多発するような予感もする。去年のツアー選手権で見せた強さをそのまま発揮すればヴィーナスが最も強いと思うが、安定度で現女王ヤンコビッチに期待もある。果たして結果は如何に。

今年もWOWOWが初日から全力中継だ。この中継を全て見ることができる人ってこの世にどれほどいるのだろうか。今年最初のグランドスラムがいよいよ開幕する。熱戦を期待しよう。

 

2009年01月20日 伊達初戦突破ならず 全豪2009初日

シード勢は安泰、静かな開幕を迎えた全豪2009である。日本中の注目は第一試合のクルム伊達に注がれた。

2009全豪一回戦
カネピ 64 46 86 クルム伊達

伊達、負けました・・・・けどね、強かったわ。如空は伊達の全盛期を知らない。伊達の試合を一試合まともに見たのは今日のWOWOW中継が初めてだった。 スイングをしない、ボールを当てて押し返す独自のライジング打法で淡々とストローク戦を展開する。コートの中に入って打っているので、前への詰めが早い。 ネットプレーも意外と堅実だ。サーブがやや不安定で苦しんでいる。試合の流れは勢いが両者の間を一定の時間を置いていったりきたりする。第二セットで 5-1まで伊達は先行したが、追い上げられ、そこから振り切った。ファイナルは競り合いになった。伊達は何度もピンチを切り抜けたが、最後に力尽きた。だ が勝つために全知全能を駆使して戦う姿には心打つものがあった。
フェデラーの試合も中継したので、録画して少し見た。第一セットは余裕の立ち上がりであったが、第二・第三セットは競り合いになっていた。それでもストレート勝利であることはかわりない。この一回戦の出来をどう見るか、判断は難しい。

 

2009年01月21日 後に生きるように 2009全豪二日目

このカードが一回戦とはもったいない。

全豪2009一回戦
ゴンザレス 57 62 62 36 63 ヒューイット

全豪ファイナリスト同士の対決だった。去年ヒューイットが戦線離脱によりランキングを大きく落としたために実現してしまった豪華な一回戦である。ゴンザレ スにとっては迷惑な話だ。いきなりフルセットマッチの接戦だった。ただ試合内容はゴンザレス側に余裕を感じさせる。ヒューイットは本来の強さをまだ取り戻 してないようだ。今後の復活に期待しよう。
錦織も森田も負けた。第一セットは落としたとはいえ、よい内容であったと思うのだが、二人とも試合途中で戦意を喪失したようだった。試合が進むにつれ失速 していく。後半になればなるほど強さを発揮したクルム伊達の一回戦とは対照的だ。それでも同じ初戦敗退ではある。次回にこの敗戦が生きることを期待しよ う。

 

2009年01月22日 ドキッチの10年 2009全豪三日目

第17シードチャクベターゼダウン。ドキちゃんが勝ったぞー!

2009全豪二回戦
ドキッチ 64 67 63 チャクベターゼ

スラブ系民族の血を引く精悍な顔立ち、ブロンドの長い髪に華奢な体格、その容姿とは対照的に内に秘めた闘志がそのテニスに表現される。体格もテニス選手として立ち位置も似ている二人、ドキッチチャクベターゼが夕闇降りるトゥーブルーのコートでぶつかった。
第一セットで先にブレークしたのはチャクベターゼだった。しかし第七ゲームをブレークしたチャクベターゼは直後の第八ゲームで不用意なダブルフォールトを 続けてドキッチにブレークバックを許した。ドキッチから奪いかけていた試合の流れを自らチャクベターゼは手放してしまった。ドキッチはさらにブレークを奪 い第一セットを6-4で先取する。
ドキッチを映像で見たのはほぼ6〜7年ぶりだ。当時まだ10歳代だった頃に比べると、さすがに25歳の現在の彼女はややぽっちゃりした印象がある。だがそ の動きは逆にシャープに、そして鋭くなっているようだった。昔は前傾姿勢でボールに体重を乗せて打とうとして、スイングが直線的だった。だがこの日のコー トの中のドキッチは前傾姿勢を昔よりは緩め、むしろ軸を維持してスイングの振り抜きを鋭くしている。 それはショットの威力と角度に端的に現れている。クロスのショットがコーナーに深く入り、かつサイドラインに抜ける厳しい角度のクロスが決め球となってポ イントを量産する。サーブも鋭さを増し、特にセカンドサーブの威力が向上している。動きの鋭さとスイングの鋭さがショットの威力となり、ストローク戦での ラリーの主導権を握る。第一セットよりゲーム内容で押していたのはドキッチのほうだった。第二セットに入ってもその流れは変わらず、先にブレークをして サーブインフォーザマッチを迎える。だがここで少し勝ちを意識して固くなったのか、不用意なサーブとミスでドキッチはこのゲームを落としてしまう。冷徹な 戦術家のチャクベターゼはそれを見逃さない。持ち前の粘りを発揮して6-6まで押し戻した。WOWOW中継解説の神尾米氏も指摘していたが、体の軸を保っ て回転させて打つドキッチのスイングはクロスに打ちやすく、ストレートに打ちにくい。それゆえにストロークの配球はフォアもバックも深いコーナーへのクロ スと浅いアングルクロスが主体となり、ストレートは大事なところではこない。打ってもミスする、威力もない。当然、コート中のチャクベターゼもそれに気づ く。配球を読まれ、予測され始めたドキッチは次第にチャクベターゼと競り合いようなる。競り合いになるとディフェンスに固く、カウンターショットが得意な チャクベターゼが優位になる。TBにまでもつれた第二セットはチャクベターゼが競り勝った。
第三セット、手堅いはずのチャクベターゼだがサーブが大事なところで入らない。そして配球を読まれ始めたドキッチは、状況を打破すべく、大事なポイントでストレートを放つ。その渾身の ダウンザラインがとうとう入った。ドキッチがブレークで先行した。第九ゲームでドキッチにマッチポイントが来た。何度も切り抜けるチャクベターゼ、しか し、最後にはこの試合で何度もチャクベターゼの足を引っ張ったサーブがやはりここでもダブルフォールとして、第三セット6-3で終わった。
勝利の後ベンチで一人で座り、ドキッチはタオルで顔を覆い泣いた
1999年のウィンブルドン一回戦、第一シードマルチナ・ヒンギスを 予選上がりの16歳の少女がストレートで打ち負かし世界を驚かせた。その少女がエレナ・ドキッチだった。あれから10年たった。その間も、その前も、ド キッチにはコート外で様々な問題があった。ドキッチのスペルはDokic、最後のCを「チ」と読ませるところからもわかるように彼女はセルビアやクロアチ アなどの東欧旧ユーゴスラビア系の出身である。彼女の少女時代はその内戦状態の故国を離れオーストラリアに移住するところから始まる。オーストラリア国籍 の選手として大阪のスーパージュニアなどで優勝し、1999年にはウィンブルドンでベスト8、翌2000年のウィンブルドンではベスト4まで勝ち上がる。 2001年にはツアーで3勝を上げ、エントリーランキングも4位、世界のトップランカーになっていた。だが彼女のコーチでもあった父親は奇行が目立ち、 コート外でトラブルをよく起こした。また国籍を母国のセルビア・モンテネグロ(現セルビア)に戻したため、オーストラリアでパッシングを受けることになる。コートの中でも2002年以降の成績は下降線をたどり、一時期はエントリーランキングのポイントがまったくなくなる時期もあった。
そこから戻ってきた。2005年に国籍をオーストラリアに戻し、父の元を離れ、そのテニスに磨きをかけて、コートに返ってきた。そのドキッチをオーストラ リアの観衆は暖かい歓声で迎えた。試合中は大きな声援を送り、フルセットマッチの接戦の末の勝利をスタンディングオペレーションで称えた。気が強いことで知られるドキッチも、さすがにこの時ばかりは涙をこらえ切れなかった
その浮き沈みの激しいキャリアはすでにベテランの感もあるが1983年生まれのドキッチはまだ25歳、まだ先はある。これからの10年に期待したい。
全豪三日目はその他に男子でナルバンディアンダウンした。前哨戦で優勝しており、この全豪も勝ち進むのではと少し期待していたので残念だ。その他のシード勢は順当である。三回戦でフェデラーがサフィンと当たる。去年のウィンブルドンでは一蹴したが、因縁のこの全豪ではどうなるか。これからも熱戦を期待しよう。

 

2009年01月23日 充実の予感 2009全豪四日目

女子第六シードヴィーナスウィリアムズ二回戦ダウン。うそだろう・・・・去年の最終戦ソニーエリクソン選手権のあの圧倒的強さは何だったのだ。これだからウィリアムズ姉妹はわからない。
で、二回戦の目玉カードはこれ。

2009全豪二回戦
ツォンガ 67 76 76 62 リュビチッチ

かつてはエントリーランキングでトップ5内にいたリュビチッチがいつの間にかノーシードである。しかし、去年のファイナリストツォンガに3連続TBに持ち込む大熱戦を繰り広げてくれた。これからの復活に期待しよう。
しかし、今年は一週目から好試合が続くね。2004年2005年のあの充実したオーストラリア・オープンが今年も実現するかもしれない。その予感が現実のものになるように、選手たちの更なる熱戦を期待しよう。

 

2009年01月24日 波乱があっても盛り上がる 2009全豪五日目

第11シードウォズニアッキダウン!ドキちゃんまた勝ったぞー!

2009全豪三回戦
ドキッチ 36 61 62 ウォズニアッキ

大阪のスーパージュニアのタイトルホルダー同士の対決、ハードヒッター同士の打撃戦は終始、ドキッチ側の攻めの姿勢が貫かれており、ドキッチ主導でストロー ク戦が展開された。だが序盤はドキッチにミスが目立ち、第一セットは落としてしまう。第二セット以降はショットが安定し、これでもかこれでもかとハード ヒットの波状攻撃で若き昇り竜ウォズニアッキを圧倒してしまった。ドキッチ恐るべしである。これでドキッチは四回戦ベスト16に進出した。四回戦では去年 のファイナリストイバノビッチに当たる、はずだったが・・・・・

クレバイノワ 75 67 26 イバノビッチ

第五シードイバノビッチダウン、去年のように調子が上がってこない。これで女子のトップハーフの四回戦は
ヤンコビッチ対バルトリ
ペトロワ対ズボナレワ
サフィーナ対コルネ
ドキッチ対クレバイノワ
となった。
半分がロシア勢だ。セルビアコンビはその一角が崩れたが現女王ヤンコビッチは勝ち残っている。シードダウンが相次ぐ混戦模様だが、それでも好試合が続いている。今年は女子が面白い。
ちなみに男子期待のカードフェデラー対サフィンはあっさりとフェデラーが勝利した。これで男子のボトムハーフの四回戦は
ロディック対ロブレド
バクダティス対ジョコビッチ
デルポトロ対チリッチ
ベルディッヒ対フェデラー
である。
バクダティスが調子を上げてきている。ジョコビッチは注意が必要だ。ただ、ジョコ自身もようやく調子が上がり始めた。好勝負が期待できるかもしれない。男子も更なる熱戦を。

 

2009年01月25日 ベスト16出揃う 2009全豪六日目

WOWOWさん、ナダル対ハース戦よりも中継するべきはこちらの試合でしょう・・・・

2009全豪3回戦
ゴンザレス 36 36 76 62 1210 ガスケ

ゴンザレス2セットダウン第三セットTB6-6からの大逆転劇である。ガスケはここまで追い詰めておきながら仕留められなかったことを後悔していることだ ろう。映像を見ていないので詳しい内容は分からないが途中から大激戦になっていることは予想できる。ナダルがハースを公開処刑するシーンより、こちらの方 を見たかった。
この日、大きな波乱はなく、男女とも順調に三回戦を消化した。四回戦ベスト16の残りは下記の通り
男子トップハーフ四回戦組合せ
ナダル対ゴンザレス
モンフィス対シモン
マレー対ベルダスコ
ブレーク対ツォンガ
女子ボトムハーフ四回戦組合せ
メディナ・ガリゲス対スワレス・ナバロ
チブルコワ対ディメンティエワ
クズネツォワ対チェン
アザレンカ対S・ウィリアムズ
強豪がひしめき合っているという感じがする男子に比べ、やはり女子は混戦模様だろうか。メディナ・ガリゲスもスワレス・ナバロもチブルコワもチェンもアザ レンカも、まともにグランドスラム中継で試合を見たことのない選手ばかりだ。どのようなテニスをする選手なのか、大いに興味がそそられる。中継のあるとこ まで勝ちあがれるか、興味は尽きない。

 

2009年01月26日 白熱のメルボルン 2009全豪四回戦その一

現女王ヤンコビッチ四回戦でダウン!第三シードサフィーナ、マッチポイントを相手に握られながらも逆転勝利、ロシアシード勢対決はズボナレワの勝利、そして最後にドキちゃんが勝つ!

2009全豪女子シングルス四回戦
バルトリ 61 64 ヤンコビッチ
サフィーナ 62 26 75 コルネ
ズボナレワ 75 64 ペトロワ
ドキッチ 75 57 86 クレイバノワ

いやあ、今年は断然女子が面白いわ。ツボにはまったバルトリの強いこと、ヤンコビッチは為す術もなく押し切られた。ヤンコビッチはショットがどうかという 前に動きが悪かった。足が思うように動いていないようだった。コルネが序盤不調だったので、サフィーナはあっけなく第一セットを取るが第二セットは立場が 逆転、好調を取り戻したコルネに押し切られた。そして第三セットもコルネに先行されマッチポイントまで握られる。第一シードに続いて第三シードまで敗退か と思われたが、そこからサフィーナが自力を発揮して逆転した。コルネには悔やまれる敗戦となったことだろう。ズボナレワは去年からの好調を維持しているよ うだ。こちらも楽しみである。そして電脳網庭球寺認定依怙贔屓(えこひいき)女子選手エレナ・ドキッチも連夜のフルセットマッチを戦い抜き、勝ち残った。 相手のクレイバノワって如空はTVでは初見だったのだが、ダベンポートやサフィーナを縦に縮めて横に広げたような(←失礼)とてもパワフルな選手だ。まと もにハードヒットの打ち合いをしてドキッチは勝てるのかと不安を覚えたが、どうしてどうして、強打の応酬による打撃戦、ブレークが繰り返される乱打戦、ど のセットも両者5ゲーム以上を取り合う今大会女子最長試合時間の長期戦、終盤で足を捻るトラブルにも屈せず、それを乗り越え、ファイナルセット8-6で勝利した。心を揺さぶる見事な勝利であった。
これで女子トップハーフのSFはバルトリ対ズボナレワ、サフィーナ対ドキッチである。ドキッチにとってサフィーナはこれまで以上の高い壁だろう。ただでさ え、連夜のフルセットマッチの上、足に故障を抱えてしまったている不完全なコンディションである。ただコルネの対サフィーナ戦の善戦を見るとドキッチにも 十分チャンスがあるかのように思えるが結果は如何に。
白熱しているのは女子だけではない。

2009全豪男子四回戦
フェデラー 46 67 64 64 62 ベルディッヒ
ジョコビッチ 61 76 67 62 バクダティス
ロディック 75 61 63 ロブレド
デルポトロ 57 64 64 62 チリッチ

フェデラー2セットダウンからの大逆転、危ないったらありゃしない。ジョコビッチも第一セット6-1で取ったときにこれは余裕かと思ったが、そこからバク ダティスが調子を上げてきた。緩急のつけ方がバクダティスはうまい。ジョコビッチが押され始めていることが映像を通じてもよくわかった。第四セットでギア を上げてバクダティスを振り切るが、これも結構際どい勝利だったと思うぞ。
これで男子のボトムハーフのQFはロディック対ジョコビッチ、デルポトロ対フェデラーである。あまり注目されてはいませんがロディックが順当に勝ち上がっ ているな。デルポトロのテニスにも貫禄が出てきた。前年度覇者ジョコビッチにも前々年度覇者フェデラーにも両者の直接対決の前にもう一山超える必要があ る。ここをどう突破するかに今後の勢いがかかっている。そして波乱が起きる可能性も十分ある。その行方に注目しよう。

 

2009年01月27日 波乱と棄権と 2009全豪四回戦その二

第四シードマレーダウン!モンフィスリタイヤ!ナダルとツォンガは横綱相撲だ。

2009全豪男子四回戦
ナダル 63 62 64 ゴンザレス
ベルダスコ 26 61 16 63 64 マレー
ツォンガ 64 64 76 ブレーク
シモン 64 26 61 RET モンフィス

優勝候補筆頭、四強の一角が崩れた。如空の予想ではマレーがもっとも優勝に近いと思っていただけに衝撃的なニュースである。ナダルに風が吹いてきているよ うな気がするなあ、なんとなく。でも何気にツォンガが勝ち上がっているぞ。トップハーフのQFはナダル対ベルダスコ、ツォンガ対シモンである。トーナメン ト全体を見ると、シードこそ違え、去年と同じベスト4SFの組合せ(SFナダル対ツォンガ、ジョコビッチ対フェデラー)になる可能性があるわけだ。ありゃ りゃ、そのとき、結果も同じになるのだろうか。それとも違った結末が待っているのだろうか。いやその前に去年と同じカードになるかどうかを見守ろう。
モンフィスの棄権も残念だが、女子では四回戦四試合中二試合が棄権で終わった。

2009全豪四回戦
S・ウィリアムズ 36 42 RET アザレンカ
ディメンティワ 62 62 チブルコワ
クズネツォワ 41 RET チェン
スアレス・ナバロ 63 62 メディナ・ガリゲス

アザレンカは惜しい、セリーナをかなり追い詰めていた。第一セットの思いっきりのよいテニスは見ていて実に気持ちのよいテニスであった。だが第二セット中 盤でもう足がふらついていた。アザレンカにどんな不調が襲っていたのか分からないが好勝負の手ごたえ十分だっただけに残念だ。これで女子ボトムハーフの QFはS・ウィリアムズ対クズネツォワ、ディメンティエワ対ナバロである。こちらも注目しよう。

 

2009年01月28日 棄権と公開処刑と笑顔と 2009全豪QFその一

前年度覇者ジョコビッチリタイヤ!フェデラーはデルポトロを公開処刑、ズボナレワはバルトリを公開処刑、そしてドキちゃんは最後に力尽く。

2009全豪準々決勝女子
ズボナレワ 63 60 バルトリ
サフィーナ 64 46 64 ドキッチ
2009全豪準々決勝男子
ロディック 67 64 62 21RET ジョコビッチ
フェデラー 63 60 60 デルポトロ

ドキッチとサフィーナの試合は好勝負だった。勝負を分けたのは紙一重の差であったように思う。それよりなにより、今この世界トップランカーにしてロシア勢 筆頭のサフィーナに互角に渡り合えるドキッチの成長に感服するばかりである。ただサフィーナの方はテニスにやや積極性が欠けていた。特に序盤はそうだ。ま たファーストサーブの確率が悪く、サーブの威力もなく、リターンでドキッチに押される場面も多々あった。だがファイナルセット、大事なところでサフィーナ を救ったのもサーブだった。サフィーナの底力にも感服される。感服といえばズボナレワの強さの発揮も素晴らしい。あの第一シードヤンコビッチを破った好調 バルトリを第二セットで完封である。SFのサフィーナ対ズボナレワは両者が本来の力を発揮すれば好勝負となるだろう。
第四シードマレーに続いて第三シードジョコビッチのダウンは大きい。ナダルとフェデラーに風が吹いているのか。そのフェデラー、久しぶりの公開処刑執行であったが、テニスの内容そのものは相手をオーバーパワーで圧倒したというような内容ではなかった。力を抜いて相手をいなしていれば勝手にデルポトロが自滅していった。そんな内容だった。
さて、ここまでそれほど注目されていなかったロディックが静かに勝ちあがってきた。QFではジョコビッチの棄権で勝利を拾った。だが単なる運のよさだけではない。ロディックのこの静かなる勝ち上がりに今までにない力強さを感じる。いつもグランドスラムでの対戦では凡戦になるこのSFロディック対フェデラー、今度は少し内容が違ったものになる予感がするが結果は如何に。
ちなみにWOWOWのデイセッションLIVE中継ではズボナレワ戦を後回しにして杉山・ハンチェコワペアの女子ダブルスQFを中継していた。録画して夜見 たが凄まじい大接戦だった。相手は第一シードのブラック・フーバーペアである。フルセットマッチの末、ファイナルもTBで6-6を超えても勝負がつかず、 延々と繰り返されるシーソーゲーム、マッチポイントが繰り返される接戦だった。炎天下の下で四人は戦う。そんな苦しい状況下でも笑顔を絶やさない杉山、そ の笑顔の力もあってか、最後に勝利したのは杉山ペアであった。さて女子ダブルスの生涯グランドスラムをこの全豪にかける杉山、あと二勝であるが、反対の山 から宿敵ウィリアムズ姉妹ペアが勝ち上がっている。こちらもせまり来る決戦に向け、目が離せなくなりつつある。

 

2009年01月29日 ブレークポイントを握るだけでは 2009全豪QFその二

ブレークポイントを握るだけでは意味がない。ブレークして、自分のサービスゲームをキープして、初めて勝利に近づくのだ。

2009全豪QF女子
ディメンティワ 62 62 スアレス・ナバロ
S・ウィリアムズ 57 75 61 クズネツォワ
2009全豪QF男子
ベルダスコ 76 36 63 62 ツォンガ
ナダル 62 75 75 シモン

全豪お祭り男ツォンガダウン!なんとシード選手とはいえ、戦前の予想ではノーマークだったベルダスコがベスト4に勝ち上がった。この試合、ベルダスコは何 度もブレークポイントを握られるがそれを乗り切っての勝利だった。ナダルはストレートで順当勝利だったが、第二第三セットは厳しい競り合いだったと思う ぞ。SFはナダル対ベルダスコである。ツォンガでなくベルダスコが勝ち上がってきたことはナダルにとってはやりやすい方が来たと感じていることだろうが勝負の行方は如何に。
ディメンティワもスコアだけでは圧勝に見えるが、ブレークポイントを何度も相手に握られる厳しい試合内容だった。デメ以上に厳しい試合内容だったのがセリーナ、ヒートポリシー適用の一時中断で少し流れを変えることができたようだが、クズネツォワの調子がよく、とても危ない勝利だった。
さて、クージーが勝っていればオールロシアンベスト4となるところだった。それでも勝ち残っているロシア勢三人は去年の北京オリンピックのメダリストの三人である。ロシア帝国の覇権を固めにはいるのか。しかし忘れてはいけない、セリーナは2003年から一年おきに全豪を優勝している。2005年、2007年と来て、順番からすれば今年2009年はセリーナの優勝する年になる。そのジンクスをロシア帝国は打ち破ることができるだろうか。
いよいよ木曜日は女子シングルスSF二試合と男子SF一試合が一日で行われる全豪名物スーパーサーズデイである。熱戦を期待しよう。

 

2009年01月30日 時計の針は戻るのか 2009全豪SFその一

2009全豪女子SF
Sウィリアムズ 63 64 ディメンティエワ
サフィーナ 63 76 ズボナレワ
男子SF
フェデラー 62 75 75 ロディック

スーパーサーズデイは三試合ともストレートだった。それなりに各試合の最後のセットは競り合いになった。だが先行している側からすれば終盤で追い上げられることは想定の範囲内といった感じで、最後に更なるギアアップで振り切った。セリーナもサフィーナもそしてフェデラーも、相手の強さをよく認識した上で、その上で自分がそれよりも一枚上手であることをしっかりと示した。
しかし、女子の二試合はともかく、男子SFのロディック、彼の責任は非常に重い。ひょっとしたらフェデラーを目覚めさせてしまったかもしれないぞ。第一 セットより第二・第三セットだ。5-5で1ブレークもぎ取って7-5でセットを取る。厳しい競り合いのように見えて、際どくも実は確実に僅差でセットを奪 い、強敵相手でも勝利を確実なものにする。サービスゲームのキープ合戦を続けながらも、ピンチではギアを上げてしのぎ、競り合いのなかでもワンチャンスを 作り、そしてチャンスを生かしてブレークする。強いサーブ、強いフォア、そこからの連続攻撃、あれが皇帝のテニスだ。強かったときのフェデラーのテニス だ。ロディックは前半は思い通りに動けていなかったが、試合が進むにつれて、いいテニスを展開するようになっていた。ロディックの地力が向上していること は間違いない。それを確実に上回ってのフェデラーの勝利である。
ジョコビッチもマレーも途中敗退してしまった上にフェデラーのこの復調はどうだ。今年の全豪男子シングルスは群雄割拠の乱世の始まりとなると予想していたが、実際は逆に、時計の針を戻す方向にいま向かっている。その結果はもう一つの男子SFと男子決勝の行方を見届けないとまだわからないが、しかし可能性が 十分大きくなりつつある。

 

2009年01月31日 要塞死守 2009全豪SFその二

オーストラリア・オープン史上最長の試合時間5時間14分、鉄壁の要塞ナダル城はベルダスコの豪打の集中砲火を浴びて、大苦戦を強いられるが、それでも最後まで守りきり、今日も要塞ナダルは死守された。

2009全豪男子SF
ナダル 67 64 76 67 64 ベルダスコ

ベルダスコってあんなに強い選手だったか?サーブもリターンもフォアもバックもめちゃくちゃ強い。全部ボールを潰して打っている。しかも角度が厳しい。 ベースラインに向って打っているだけでなく、サイドラインに向って強いショットを打ってそれが入るのだ。ナダルの脚力をもってしても振り切られる場面が多 々あった。
ベルダスコは第一セットを素晴らしい攻めでナダルとの競り合いに競り勝った。だがベルダスコは第二セットで少し集中力を欠いてしまった。それも少しでしか ないのだが、そこを見逃さないのが現王者ナダルである。第二セットはナダルが取る。ベルダスコは中盤、疲労からか足の具合が悪くなり、動きが鈍った。ナダ ルの方は元気にコートを走り回る。第三セットもキープ合戦の末のTBでナダルが取った。
ナダルが楽にサービスをキープするのにベルダスコはブレークポイントを何度も握られる苦しい展開である。だがベルダスコの足は終盤に向けて回復していったようだ。徐々に精気を取り戻すベルダスコは第四セットのTBを7-1という圧倒的スコアで取り、セットオールに戻した。
ベルダスコの足が復活し、ベルダスコの豪打がコートに炸裂しても、サービスゲームで楽にキープするのはナダルで、ブレークポイントを握られる苦しい展開に なるのはベルダスコである。だがベルダスコはブレークポイントでサーブの力、そして連続豪打の攻めでピンチを乗り切り、4-4までキープ合戦を続けた。ナ ダルが先にサーブをする展開、ナダルが危なげなくキープして5-4とする。第十ゲーム、ナダルは冷静にベルダスコの豪打に対抗し、0-40でマッチポイン トを三つ握った。ベルダスコは二つしのいだ。だが30-40となったところで痛恨のダブルフォールトを犯し、5時間以上の熱戦に終止符を打った。
一ポイント一ポイントを見ている限りではベルダスコの角度のある豪打の連射にナダルが押されているかのように見える。実際そういう場面が多かった。だが サービスゲームを楽にキープしているのはナダルの方であり、ブレークポイントを何度も握られる苦しい展開だったのはベルダスコの方である。ここにナダルの 目に見えない試合巧者振りがうかがえる。左利き同士の対戦であり、かつ同じスペインの盟友同士、やりにくさがあるのではないかと思うのだが、実際の試合内 容は熾烈な接戦であり、お互いのメンタルが試される苦しいマラソンマッチだった。それに最後に根負けしたのがベルダスコで、守り抜いたのがナダルだった。
これで宿命の二人、フェデラーとナダルが7度目のグランドスラム決勝対決を迎えることになった。勝ち上がりは不安要素があったが、SFを充実したストレー ト勝利で突破したフェデラーと、勝ち上がりは圧倒的であったがSFでフルセットマッチの激闘の末に突破したナダル、どちらに勢いがあるか判断は難しい。だ が二強時代は去年で終わりを告げたかのように思っていたが、そうではないことを二人は全豪では証明できた。クレーでもない、芝でもない、ハードコートの上でのグランドスラム決勝、その決着はどういう形に終わるのか。それを二日後に見届けようではないか。

 

2009年02月01日 トゥルーブルーの公開処刑 2009全豪女子決勝

如空はその日、日本時間で土曜日の19:20に用事があり、19:00に自 宅を出なければならなかった。これはリアルタイムで全豪女子単決勝をTV観戦することはできないとあきらめた。録画を後で見ればいいと思って、TVをつけなかった。出発の準備を終えて、19:00まで時間があるので、少しだけ見ようとTVをつけた。TVの中でサフィーナがセリーナに公開処刑されていた。 19:00に家を出るまでに勝負は終わってしまった。

2009全豪女子決勝
S・ウィリアムズ 60 63 サフィーナ

2007年の全豪女子決勝でもセリーナは公開処刑で優勝を飾った。あの時公開処刑されたのはシャラポワだった。シャラポワはこのショックから立ち直るのに数ヶ月擁した。あのメンタルが強いシャラポワでさえそうだった。それほどに、対戦相手の自信を根底から突き崩すほどに、セリーナ・ウィリアムズの公開処刑は凄まじい。
サーブが強い、ストロークも強い、ネットの動きも強い。穴がまったくない、容赦ない怒涛の攻め。相手はただ蹂躙されるがままである。その猛攻の中で、特に 威力が強く効果が高いショットがリターンだ。いいサーブを入れているのに関係なく叩き込まれてしまう。セリーナのサービスゲームを楽にキープされるだけでなく、サフィーナのサービスゲームで落ち着く間もなく、津波に飲み込まれた小舟のごとく押し流される。サフィーナは途中から何をすればいいのかわからず、軽いパニック状態に陥っていたことだろう。苦しい試合を何度も乗り越えてきたサフィーナにそのような経験をさせうる、セリーナの底力は恐ろしいばかりであ る。
サフィーナは一方的にやられ続けたわけではない。第二セットの第1ゲームではセリーナのサービスゲームをブレークしてスタートすることに成功した。だが直 後のサフィーナのサービスゲームはブレークされてしまう。その後も反撃の糸口が見えかけたのだが、大きく構えて動じないセリーナの前に、サフィーナは結局 最後まで落ち着いてプレーをさせてもらえなかった。
これで、セリーナ・ウィリアムズは全豪で一年おきの4勝目を上げた。同時にWTAエントリーランキングNO1の座も手に入れる。エナン引退後の新しい WTAの勢力地図を塗り替える大会になるだろうと予想したこの2009全豪は混戦の中で、結局時計の針を押し戻す結果になってしまった。この状況は当分続 くのだろうか。先が見えないままのWTAである。そんな感じのする2009全豪女子決勝戦であった。

 

2009年02月02日 覇王ナダル 2009全豪男子決勝

二強と呼ばれたナダルとフェデラー、クレーの全仏で三度決勝を戦い、芝のウィンブルドンでも三度決勝戦を戦った。だがハードコートの全米でも全豪でも決勝での対決は実現しなかった。フェデラーは勝ちあがるが、ナダルはそこまで勝ちあがれなかったからだ。NO1となったナダルはとうとうこのハードコートの全豪決勝まで勝ちあがってきた。皮肉にも二強時代の終わりがささやかれ始めた2009年の年頭に、二強初のハードコートでのグランドスラム決勝対決が実現した。SFの試合内容を比較する限りはフェデラー優位の予想の中、現王者ナダルは元王者フェデラーに立ち向かった。

2009全豪男子単決勝
ナダル 75 36 76 36 62 フェデラー

ナダルがブレークすれば、フェデラーがすかさずブレークバックをする。フェデラーがブレークすればナダルがブレークし返す。5-5となり、ナダルが更にブレークしたが、フェデラーはブレークバックできなかった。7-5で第一セットをナダルが取る。
フェデラーはファーストサーブの確率が悪い。その上、ナダルが例によって執拗にフェデラーの片手打ちのバックハンドにボールを集めて、ストローク戦での フェデラーの攻めを封じている。第二セットもナダルが先にブレークをした。だが今日のフォアの切れ味はフェデラー本来の鋭さがある。すぐにフェデラーはブ レークバックした。ナダルのミスが多くなり始めた。そしてフェデラーはギアを上げた。3-3から二ブレークを含む3ゲーム連取でフェデラーが第二セットを 取り返した。
第三セットはキープ合戦となる。フェデラーの側にブレークチャンスが多々訪れたが、その度に、ナダルがストロークの圧力でピンチを切り抜ける。最後にナダ ルにもブレークチャンスが来るがフェデラーはサーブの力で切り抜けた。6-6TでBに突入した、競り合ったが、最後にダブルフォールトでフェデラーが落と した。7-6でナダルが第三セットを取った。
落としはしたが第三セット終盤押していたのはフェデラーの方である。片手打ちバックハンドにヘビートップスピンを集めるナダルの配球に対応し始めた。また ナダルの回転数が多く大きく手元で変化するパスにもボレーで対応し始めた。そして武器であるサーブと回り込みのフォアが決まり始めた。そしてナダルのディ フェンスも更に固さを増す。縦横無尽に走り回り、フェデラーの攻めを切り返す。だがそのナダルも集中力が切れたか、第四セットは第六ゲームでフェデラーが ブレークに成功した。1ブレーク差を守りきり、第四セット6-3でフェデラーがまた追いついた。
ファイナルセット、両者共に疲れが出ているのか、淡白なゲーム展開で2-1まで進んだ第四ゲーム、フェデラーが不用意なミスでナダルにブレークを許してし まった。ナダルリードのまま5-2までゲームは進む。フェデラーから覇気が消えかかっている。ナダルにも疲労が重くのしかかっている。苦しい展開の中、第 八ゲームでブレークポイントがナダルに来る。これはチャンピオンシップポイントだ。ギアを上げて阻止するフェデラー、しかし一度は逃れたマッチポイントも 二度目は逃れ切れず、最後にフォアがラインを割った。ナダルの全豪初優勝であった。
握ったブレークポイントはフェデラーの方が多かった。だが奪ったブレークはナダルの方が多かった。フェデラーの攻めはかなりいい状態だった。戦前の予想通 り、フェデラー優位に試合は進んでいた。だがそのフェデラーの攻めをナダルは防ぎきった。ナダルという城塞はこのオーストラリアの地のトゥルーブルーの上 でも高く聳え立っていた。まさに難攻不落の要塞である。
生涯グランドスラムにフェデラー以外の男が王手をかけたのだ。そして年間グランドスラムの可能性をも手にした。しかもクレーだけでなく、芝でも、そして ハードコートでもグランドスラムタイトルを手に入れた。まさに男子テニス界に君臨する新しい覇権の主である。3種類のグランドスラムタイトルホルダーにし て年間最終ランキングNo1経験者、ATPをほぼその覇権におさめつつある。ナダルが覇王となった。そんな感じのする2009全豪男子決勝であった。

 

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