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第015房 2004年 ATPマスターズカップ デビスカップ決勝 他 (2005/01/02)

 

2004年11月11日 2004 最終戦はじまる。

マスターズカップの組み合わせが公表された。8人を二組に分けての予選リーグで2人づつ決勝トーナメント進出者を決める。

赤組 S1フェデラー、S3ヒューイット、S5モヤ、S8ガウディオ
黒組 S2ロディック、S4サフィン、S6コリア、S7ヘンマン

ベスト4はシード通りでしょうね。問題は決勝トーナメント。体調が万全でないフェデラーに今年のグランドスラムの決勝の相手3人がリターンマッチを挑む。全豪サフィン、全英ロディック、全米ヒューイット。やはり期待はマスターズシリーズマドリッド・パリを連覇しているサフィンだろう。行け、サフィン、フェデラーを倒せ。その前にフェデラーにしてもサフィンにしても予選リーグでポカしてこけなければよいが・・・・

 

2004年11月17日 相合傘

忙しい・・・・・せっかくのマスターズカップのGAORA中継も録画するだけで見ることができない。と、思っていたら、現地ヒューストンでも雨で進行が送れている様子。ロディックとヘンマンが仲良く相合傘で座っている。初日は一試合だけしか消化しきれていない。

一日目
フェデラー 61 76 ガウディオ

二日目
ヒューイット 67 62 64 モヤ
サフィン   61 64    コリア
ロディック  75 76    ヘンマン

トップ4シードにして全豪・全英・全米のファイナリストが4人とも初戦突破。予想とおりの展開。楽しみはやはり週末の準決勝からだろう。


2004年11月18日 雨のヒューストン

モヤ 63 64 ガウディオ
フェデラー 63 64 ヒューイット

フェデラー、ヒューイットを突破。彼とは最後の決勝でまた当たる可能性があるが、とりあえず、第一関門突破である。早々に決勝トーナメント進出を決めた。
今、初日のフェデラーVsガウディ戦の録画を見ながらこの記事を書いているが、フェデラーは気合が入っている。とても力強く、かつ美しいショットでクリーンエースを連発している。思わず「おお」とTVにのめり込んでしまう。今年二人だけのグランドスラムチャンピオン同士の対決、バックハンドのフォームの美しさではガウディオの方が上だが、とにかくフェデラーが強い。何所からでも攻めてくる。仕掛けが早い。常にポイントを先行する。第二セットでガウディオは意地を見せ、ドロップショットとロブの組合せでフェデラーを前後に振り回し、ストローク戦で左右に振り回し、タイブレークに持ち込む。後半はガウディオのショットもさえてきた。しかし、フェデラーも負けじとナイスショットを繰り出し、相手に主導権を渡しそうで渡さない。両者ともバックハンドダウンザラインが冴え渡る。しかし、最後は圧倒的なフォアハンドの差で、フェデラーが勝利した。


2004年11月19日 やはり見逃せない

フェデラー  63 36 63 モヤ
ロディック  76 76 サフィン
ヘンマン   62 62 コリア

フェデラーセットダウン、3戦全勝で予選リーグを突破したものの、モヤに苦戦。モヤやるじゃないか。クレーコーターの中でもスペインのモヤ・フェレーロ、アルゼンチンのコリアなどはハードコートでも強いところを実証しているが、ヒューイットをストレートで下しているフェデラーからセットを奪うとは。あとで録画をしっかりと見よう。
そして注目はロディックVsサフィン、二セット連続のタイブレークはロディックに軍配が上がった。この二人は今年の全豪といい、先月のチャイナオープンといい、まあ接戦になること。サフィンは豪打のイメージがあるが、ロディックとの対戦を見るとむしろそのタッチは柔らかいほうだということがわかる。スイングもロディックは速くて引っ叩く感覚なのに、サフィンはゆったりしていてラケットにボールを捕まえて乗せて運ぶ感覚がする。同じビックサーブと強力なストロークが武器だが、印象はかなり違う。二人とも今年ネットプレーに積極的に取り組んでいる。ロディックのコーチはアガシを育てたギルバート、サフィンのコーチはフェデラーを育てたルンドブレン。打倒フェデラーの筆頭をかけたこの試合はロディックが制したが、さて、決勝トーナメントでフェデラーを止めるのはどっちだ。とりあえず、ロディックは決勝トーナメント進出を決めた。この録画も見逃せない。
ヘンマンも好調だ。今年はウィンブルドンでなく全仏と全米でいい結果を出せたことが自信につながったのだろうか。ブランク明けとはいえ、コリアを圧倒するとはすごいもんだ。最近はネットプレーオンリーからオールラウンダーに進化しつつあるヘンマン。どんなテニスをしたのだろう。これも要チェックだ。
さすがにマスターズカップ、選ばれた8人、予選は見なくてもいいかと思っていたが、結果を見ると見たい試合ばかりじゃないか。時間がいくつあっても足りない・・・・

 

2004年11月20日 2004 マスターズカップ 4強出揃う

ロディック 76 63 コリア
ヒューイット 62 61 ガウディオ
サフィン 62 76 ヘンマン

これっぽっちも波乱は起こらずラウンドロビン終了、全くのシード通り、赤組一位フェデラー、二位ヒューイット、青組一位ロディック、二位サフィン。予選リーグ敢闘賞はモヤだ。一勝二敗だが、ストレート負けがない。この予選リーグ12試合中でフルセットの試合は2試合だけ。その二試合がモヤの負け試合だ。相手はフェデラーとヒューイット。二試合ともモヤに勝つチャンスはあった。キュっキュっと細かいフットワークでヒューイットにもフェデラーにも走り負けていなかった。クレーコート育ちであるがハードコートでのフットワークが完全に身に付いている。私がモヤを始めてみたのは1999年の全仏、優勝したアガシに4回戦で対戦した試合だったが、このときのモヤはサーブもストロークもグリグリのトップスピンだった。それがいつの間にかサーブもストロークもフラットで叩けるようになっている。ドカーンと一発強打で相手の体制を崩して決める。これは強い。クレーでもハードでも強い。サーフェイスを選ばないということはフェデラー同様一年を通じて活躍できる可能性があるわけだ。今回は予選敗退したものの、来年は復活してくるフェレーロと共に大いに期待できる。

一方予想以上に調子が上がらず、一勝もできず、不調のまま予選敗退したコリアとガウディオ。来年のクレーシーズンには復活して欲しい。
GAORA中継解説の辻野氏が面白いことを言っていた。今日のヒューイット対ガウディオ戦で途中、モチベーションが下がり明らかにやる気を失ったような態度を示していたガウディオに対して曰く「彼らは普段トーナメントばかりしてリーグ戦というものはこのマスターズカップ以外では経験しない。トーナメントでは一週間に一回負けるだけである。一回戦負けでも準優勝でもそれは同じ。だから今回の様に4日間のうちに3回も負け試合を続けて経験することはない。この大舞台で続けて負けるとさすがに腐ってしまうだろう。」と。ガウディオは苦手なハードでは一時間も待たずに敗退していった。それでも美しいバックハンドのダウンザラインが何度か披露してくれた。得意のクレーでがんばって欲しい。
コリアも今日の対ロディック戦の第一セットでタイブレークに持ち込む接戦を演じ復調の兆しを見せ始めている。コリアにとっては天国と地獄の両方を味わった一年だったろう。今年取り損ねた全仏を来年こそは取って欲しい。
同じく予選敗退したがヘンマンは逆に好調だ。古くからのヘンマンを知る人に言わせると、サーブもネットプレーも昔より衰えていると言われるが、その分ストロークが進歩している。特に回り込んでのフォアハンドがよい。無理してネットに出なくなった分、ここぞというときに出たときは確実に決める。彼も残された時間が残り少なくなってきた。来年は勝負の年になるかもしれない。今のフェデラーに勝つことは難しいが、ウィンブルドンを取って終わって欲しい。

結果トップシード4人が決勝トーナメントに残った。1980年生まれのサフィンを筆頭に1981年生まれのフェデラーとヒューイット、1982年生まれのロディック、ほとんど同じ歳といっていいこの4人。如空がテニスを見始めた1999年、男子テニス界はサンプラス・アガシ世代より後の1970年代後半の世代があまり育たず、トップ選手が高齢化していた。ATPは世代交代を期待して「ニューボールプリーズ」という若手奨励キャンペーンを展開した。そしてついに1980年代前半生まれの世代の時代が来た。その世代を牽引しているのがこの4人だ。4人ともエントリーランキングNo1経験者であり、かつ全米オープンの歴代チャンピオンである。しかも、全米以外でもグランドスラムの決勝に進出経験がある。クレーではともかくハードコートでは実績・実力共に飛びぬけている4人。一年を通じて圧倒的にハードコートの大会数が多い現状では、この4人が男子テニス界の4強と言っていいだろう。いや、フェデラーが頭一つ抜けているから将軍と御三家みたいなものか。
この4人にベテランのアガシとヘンマン、そしてクレーに強いスペイン勢とアルゼンチン勢が追走するというのが今の男子テニス界だ。スペイン勢とアルゼンチン勢はハードでも強くなっている。フェレーロ・モヤ・コリア・ナルバンディアンはこの4強に来年は追いつくかもしれない。しかし、今はこの4人だ。

SFの組合せはフェデラー対サフィン、ロデッィク対ヒューイットである。現時点でロディック・ヒューイットの方がサフィンよりランキング通り強いのかもしれない。しかし、対フェデラーという視点で見ると、一番可能性があるのはサフィンだと如空は見ている。ヒューイットもロディックも今年一年フェデラーにカモにされすぎた。その点、全豪決勝で負けたもののまだサフィンにはフェデラーに対してそれほど苦手意識を持っていないはずだ。もう一つ、サフィンのコーチは去年までのフェデラーのコーチ、ピーター・ルンドブレンである。フェデラーをよく知るルンドブレンからすればNo1であってもけして雲の上の存在とまではかつての教え子を見ていまい。相手に対して選手・コーチ共に気持ちで引かずに立ち向かえることは大きい。以上は如空の勝手な想像ではあるが、あながち外れてもいまい。行け!サフィン、No1を倒せ!フェデラーを止めろ!

 

2004年11月21日 2004 マスターズカップ準決勝

サフィンダウン、ロディックダウン。何なんだこの結果は。如空の予想(というより期待)はサフィンとロディックの決勝だったのに。

フェデラー 63 76 サフィン
ヒューイット 63 62 ロディック

サフィン、フェデラーに及ばず。まだ録画を見ていない状況なのでなんともいえないがスコアだけ見ると、第二セットのタイブレークで競っている様子。しかし、フェデラーはスロースターターのくせに逆転負けしない男だ。大事なのは第一セットなのに、そこでセットを取れなかったことが痛い。
それよりもヒューイットだ。ロディックに完勝?スコアだけ見てもなんともコメントしづらいが、すごいな。ヒューイット自慢のリターンがロディックのサーブを封じたのだろうか。早く録画が見たい。
これで決勝はフェデラー対ヒューイットだ。全米オープン決勝の再現はしてほしくない。あの時ヒューイットは確かにおかしかった。今度こそ、ベストな状況の対決を見たい。

で、録画を見た。ヒューイット強い。スコアを見て、きっとロディックの調子が悪かったのだろうと予想していたのだが、どうしてどうして、第一セットはロディックのファーストサーブ確率が70%以上。ヒューイットは40%台。ウィナーもロディックが上回る。ロディックはけして悪くなかった。しかし、セットを取ったのはヒューイット。ロディックと真っ向打ち合いに挑み打ち勝った。カウンターショット、パス、トップスピンロブとスーパーショットを連発した。第二セットはロディックがボレーミスを連発し始めて、ヒューイットが難なく勝利をものにした。とにかく試合を通じて気合が入っていたのはヒューイットだ。ガッツポーズ連発。勝利を決めて観客に挨拶しているときも気持ちがまだ切れていない表情だった。決勝も今度はいい試合をしてくれると期待しよう。

サフィンはよくやった。第一セットは1ブレ-ク差、第二ゲームをキープできなかったことが痛かった。そして第二セット、サフィンは先にフェデラーのサービスゲームをブレークしたのに、後半取り返された。そして運命のタイブレーク、お互い続けてポイントを取れずに決着が付かない。交互にセットポイントが繰り返される。ミスが出たと思えば次に来るのはスーパーショット。観客総立ちのアップセット、18-18でサフィン痛恨のダブルフォルト、19-18のフェデラーのマッチポイントでサフィンのフォアがラインを割った。

二試合ともいい試合だった。4強の四人、個性のある四人、プレースタイルも元はかなり個性的だったが、ここに来て同じ方向に4人ともテニスが収束してきた。強いサーブ・強いリターンで主導権を奪う、速いテンポのストロークで相手を左右に振り、オープンコートを作る。強打で相手の体制を崩す、崩れたらすかさずネットにつけて仕留める。シングルスの王道とも言うべき定番戦略だが、それをするためにはあらゆるショットが強く、かつ弱点がないことが必要だ。若い頃、まだ完璧なプレーでなかったために、弱点をカバーし武器を生かすために、それぞれ個性的なプレースタイルだったのだが、ようやく弱点を克服し、あらゆる武器を身につけ、ストローク主体のオールラウンダーという完成形にたどり着いたのだろう。その中でも最も完成形に近づいているのがフェデラーなのだろう。ヒューイットはそのフェデラーを崩せるだろうか。いよいよ明日、今年最後の試合である。

 

2004年11月22日 2004年 マスターズカップ決勝

この決勝戦、雨で大幅に開始が遅れ、途中中断もあった様子。予約したビデオの録画枠の中では試合終了まで録画できていまい。GAORAさん、決勝戦だけは再放送してくれませんか。いや、いいか、見られなくても。この結果では・・・

フェデラー 63 62 ヒューイット

ヒューイット、また負けた。フェデラーはトップ10選手相手に連勝記録をひたすら更新中である。いったい何なんだこの強さは。スピード・パワー・テクニック、あらゆる点でフェデラーが超一流である所は異論がないだろうが、それよりメンタルだ。まったく迷いがない。悩まない。揺らがない。崩れない。攻めていても、攻められていても変わらない。持っている力がずば抜けているだけでなく、その力を常に100%発揮できている。
以下は如空の記憶に頼っているので正解な記録ではないが、この一年、フェデラーを負かした選手は皆ランキング11位以下の選手がほとんどで、対トップ選手に関してはほとんど完勝しているといいっていい結果だったと思う。負けるラウンドも初めの方で、QFまで来ると必ず優勝していたのではないだろうか。100%正しい数値ではないが、ほぼこれに近い内容の戦績だったはずだ。これはすごい戦績だ。
決勝の録画を見られないので、ヒューイットがどんなテニスをしたかはわからない。しかし、フェデラーがどんなテニスをしたかはわかる、いつもどおりの強いフェデラーのテニスだ。

 

2004年12月04日 赤土の上のロディック(1)

デ杯の決勝は大方の予想通り、スペインが2勝して初日で優勝に王手をかけてしまった。まあ、スペインのホームだし、何より用意されたコートがクレーなんだから当然の結果か。スペインはシングルスにフェレーロを外してモヤとナダルを起用、ずばり的中した。ナダルがロディックに接戦をものにして貴重な一勝を挙げた。

ハードコートで強い4人、ランキングトップランカー4強で一番クレーを苦手にしているのはロディックだ。フェデラーは元々クレー育ちだし、サフィンもスペインのクレーコートで鍛えられた、ヒューイットは過去に苦手としていたが、今年に入ってクレーでもいい成績を残して自信をつけている。それに比べるとやはりロディックのクレー対策は効果がない。ビックサーブとビックフォアで押すプレースタイルではクレーは勝てない。全仏開催中、ロディックに対して地元新聞の論評は厳しかった。「ロディックの戦術面は私の幼い娘以下だ」と某元選手に酷評されていた事がWOWWOWの解説に出ていたが、現状では言われても仕方がない。ギルバートコーチの指導はロディックにメンタル面での安定とネットプレーやバックハンドのラリーなど技術面で貢献しているが戦術面での効果はどうなんだろう。ロディックの試合を見ているとあまり相手を動かし、オープンコートを作るという作業が見られないような気がする。ハードや芝などはスピードで圧倒すれば相手はミスするか、チャンスボールをくれるだろう。しかし、ボールの遅いクレーでは彼の武器の威力は落ちていく。

二日目、アメリカのダブルスは世界トップクラスペア、ブライアン兄弟であるが、ダブルスの熟練度が勝つか、クレーという独特のサーフェイスに対する熟練度が勝つか、興味の引かれる対戦である。スペインはナダルとロブレロのペアを持ってくる予定だがさて結果はいかに。

 

2004年12月05日 赤土の上の双子

デ杯二日目はアメリカ・ブライアン兄弟がサーフェイスなんかまったく問題にせずスペインペアを押し切り、勝ち星を一つ返した。

私はまだブライアン兄弟のダブルスというものを見たことがない。今年からGAORAを視聴できるようになったので、ウィンブルドンダブルスでお目にかかれるかと思っていたが、残念なことに今年のウィンブルドンで双子たちは早々に敗退してしまった。デ杯をJスポーツが録画中継しているのでそっちを見ればよかったのだが、日々忙しい中、なぜかデビスカップは見る気にならず、今まで双子のダブルスを見る機会がなかった。男子シングルスでサンプラスの地位をフェデラーが継承したように、男子ダブルスではウッディーズやブパシ・パエスペアの地位を今ブライアン兄弟が継承しつつある。その意味で、年末のデ杯決勝の録画中継はぜひ見てみよう。

さて、敗れたスペインペアはナダルの代わりにフェレーロをダブルスに投入していた。ブライアンブラザーズに勝てないと見たスペイン陣営はナダルを温存して一日休養を与える作戦に出たのか。先日のフェドカップ決勝でロシアが3勝の全てをミスキナで取ったのとは対極の作戦だ。まあ、最終戦がシングルかダブルスかの違いはあるし、投入できる戦力の内容も違うので、一概には言えないことではある。
しかし、この春、デ杯日本対インド戦ではシングルスとダブルスに出場したインドの大黒柱パエスを最終日のシングルスで破るため、ダブルスでも強い鈴木を日本はダブルスでは温存、しかも寺地・トーマスペアには絶対勝てないといわれたインドペアに一セット奪取させ、試合を長引かせることでパエスを疲れさせることに成功した。そして最終日、休養を取った鈴木はアムリトラジ(とか言う名前だったはず)を破り、2-2のタイに持ち込み、最後には3連投のパエスを本村が見事に破り、長年勝てなかったインドに打ち勝ったのだった。
明らかにスペインは最終日のシングルスで勝ちにきている。しかし、選手にはプレッシャーもかかるだろう、クレーコートとはいえ、モヤがロディックに100%勝てるとはいえない。2-2になったとき、ナダルとフィッシュの双肩にかかるプレッシャーはいかばかりのものか。いよいよ今年最後の決戦の幕が上がる。

 

2004年12月05日 赤土の上のロディック(2)

モヤがロディックをストレートで下し、スペインが優勝を決めた。ロディックはこのデ杯決勝で5セットマッチを2試合して二連敗、1セットしか取れていない。しかし、タイブレークまでもつれたセットが4つ、うち一つを取った、苦手のクレーでは大健闘なのかもしれない。特に今日はあのモヤが相手だ。今年のクレーでの強さはコリアと双璧をなす1998年の全仏タイトルホルダー、カルロス・モヤ。ハードでもその強さを発揮し始めている彼にクレーで勝つことはそうたやすいことではない。

デ杯の中継がないので遅ればせながら、マスターズカップの予選リーグの録画を見ている。今日見たのはロディック対サフィン戦、二セットともタイブレークにもつれる接戦だった。先日のブログでロディックの戦術面を酷評したが、改めてこの試合を見るとそう悪くはないじゃないかと感じた。ロディックはワイドへのサーブを効果的に使って相手をコートの外に追い出し、オープンコートをしっかり作っている。そこにフォアの回り込みか一気にネットに詰めることでポイントを取ってしまう。エースを取るサーブとゲームを作るためのサーブを明らかに使い分けている。ブレイクポイントやタイブレークなど、ここぞというときに連続エースで試合を決める。この試合は負けたサフィンの方がエースは多かった。しかし、勝ったのはロディック、貴重なサービスエースを大事な場面に取っておいて集中させた見事な試合だった。

ロディックの基本戦略はサービスキープにかかっている。かつてのサンプラスとそこはよく似ている。サービスゲームをキープし続ければ負けることはない。1ブレイクすれば勝てる。ブレイクできなくてもタイブレークではサーブの強い方が勝つ。ロディックはその強さの割には競った試合が多いと感じる。それは圧倒的にサービスゲームをキープしながらも、ブレイクがなかなか出来ずに、セットが長引くことが多いことによるのかもしれない。
ロディックの問題点はリターンゲームだ。というよりはストローク戦の組み立てだ。昔に比べてかなり改善されたらしいが、未だにあのバックハンドには危なっかしさを感じる。緩急をつけるわけでもない、相手を左右前後に走らせるわけでもない、フォアの強打は武器でもあるがフラットすぎて確率が意外と悪い、ここぞ言うときにネットあるいはオーバーしてしまう。この状況で、ボールのスピードが落ちるクレーに乗り込むとやはり苦労するだろう。
ロディックは今年に入ってから積極的にネットプレーに取り組んでいる。サーブとフォアの威力を生かすためにはよい選択だと言われているし、そう思う。しかし、それはハードや芝での強さを向上させてもクレーでの威力にはなりにくい。ヘンマンは今年、ストロークを改善してストローク戦で勝てるようになったのでクレーでも強くなった。ヒューイットはカウンターショットだけでなく自分から積極的にストロークを打ち込みクレーを克服した。一方モヤやコリア・フェレーロなどクレーコーター達は強打とハード用フットワークを手にいれハードコートでも強くなっている。ロディックもクレーで勝てるだけのストロークの展開力を身につけて欲しいものだ。彼にはその器量がある。そしてそんなロディックをみてみたい。

 

2004年12月14日 ギルバートの解任

ロディックはコーチのギルバートとの契約を終了させた。事実上の解任らしい。理由はよくわかっていない。後任についてもまだ未定らしい。

去年の全仏敗退のあと、「このままじゃいけない、変わらなければ。」とロディック自らギルバートに電話をして、コーチのオファーをしたと聞いている。そしてどんな魔法をギルバートは使ったのか、あの危なっかしかったロディックのテニスを安定させ、直後のウィンブルドンでベスト4、その後アメリカハードコートシーズンを快進撃させ、全米タイトルを奪取に成功、グランドスラムタイトルホルダーになっただけでなく、年末には年間最終ランキング1位まで手に入れさせた。
アガシに次ぐ教え子のNo1選手誕生で、一気にギルバートはコーチとしての名声を高めた。去年の後半は「いったいロディックには何が起こったんだ。」「ギルバートはどんな指導をしたのだ」と皆驚き、口々にその偉業をたたえた。まさにギルバートマジックだ。特に去年はUSオープンにあわせてサンプラスが引退した。そのために、サンプラスを継承する形でロディックが全米優勝・年間No1を決めたことはアメリカ人やその周囲のファンたちにとって素晴らしい贈り物になった。

しかし、サンプラスの地位を継承したのはロディックでなくフェデラーだった。
ロディックはフェデラーに今年、一度も勝てていない。というより、通算の対戦成績で一度しか勝てていない。安定したと言われるそのテニスの、実はまだ奥底に残っている粗さが、フェデラーと対戦したときに浮き彫りにされる。そして、球足の遅いクレーコートでは、戦術面の未熟さが露呈される。これらの批判はロディックに向けられると同時にコーチであるギルバートにも向けられる。「なぜ戦術面が向上しないのか」「なぜフェデラーに勝てないのか」と。

二人の間には今年に入って意見の相違もあったと聞く。しかし、最終的な判断を下したのは選手であるロディックだ。テニスは野球やサッカーとは違う。監督やコーチが選手を雇うのではない。選手がコーチを雇うのだ。自らの勝利のために。フェデラーは今年、コーチ抜きでリトルスラムをやってのけた。去年までのコーチ・ルンドブレンを解任したフェデラーを誰も責めるものはいない。結果が全てだ。「選手にコーチは絶対必要」という意見は今年のフェデラーの結果を前に沈黙せざるをえない。

ロディックの今回の判断が正しかったのか、間違っていたのか、そして後任のコーチに誰を選ぶのか、その選択が正しかったのか、その答えは来年以降の結果で示される。

 

 

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