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第八房 2004年MSカナダ大会・シンシナティ大会TV観戦記 (2004/08/19)

 

2004年07月30日 波乱のトロント

この週末にCS(私はケーブルTV)のガオラでATPマスターズシリーズ第6戦・カナダ大会の準決勝と決勝が放送される。ガオラは気合を入れて今回生中継だ。
このトロントで行われているハードコートの大会、大混戦になってしまった。QFで残っているシード選手はフェデラーとロディックだけ。アガシ、フェレーロ、コリア、モヤ、ヘンマン、ヒューイット、ナルバンディアン、シュトラー、グロージャン・・・名立たるシード選手がほとんど3回戦までに姿を消した。一体何処がマスターズだといいたくなる内容。ウィンブルドン同様、決勝は第一シードフェデラー対第二シードロディックとなる公算大。ロディックは先週の大会で優勝してコリアを抜きチャンピョンズレースで二位に浮上している。ストップ・ザ・フェデラーが出来る唯一の存在となったロディック。個人的にはフェデラーのファンだが、この夏はロディックを応援しよう。
ロディックはこのカナダ大会と来週のマスターズシリーズ第7戦シンシナティ大会を連覇して、USオープンを取ればグランドスラムを二つ(全豪・全英)を取っているフェデラーを射程圏内に捉えられるはずだ(もちろんフェデラーの成績によるのだが)。

週末はまた寝不足の予感である。

 

2004年08月01日 再び会い見える二人

トロントのマスターズシリーズ・カナダは予想通りフェデラーとロディックの対決となった。しかし、ガオラで中継されていた準決勝を見るとけして余裕があったわけではない。

2002年の全豪覇者トーマス・ヨハンソンは北欧スウェーデン人にしては背が低い、低いといっても180pで日本人と比較すると大きいのだが。そのヨハンソン、フェデラーに対してサーブで攻め立てる。あの身長であの威力のあるサーブが打てるというのは素晴しい。手首をコックして高い打点で打ってくる。サーブ・リターン・ストロークどれも角度をつけてフェデラーをコートの外に追い出し、オープンコートを攻める。アングルショットをさらに角度をつけて返すのが上手いフェデラーも今日はいつも切れがない。フレームショットが多かった。ラリーはヨハンソンが制していた。
第一セットを4-6でヨハンソンに取られたフェデラー、いつもスロースターターぶりを発揮して、ここから一気に6-3、6−2と逆転する。ヨハンソンは後半ミスが出始めてチャンスを生かしきれなかった。

ロディックの相手、ニコラス・キーファーは地味だがドイツの実力者、アガシとサンプラスを足して二で割ったようなオールランウンドプレイをする。サーブのトスがとても高い。第一セット、その安定したプレイでロディックに先にミスをさせる。要所・要所で流れるようなフットワークでネットに出て来て鮮やかにポイントを決める。こちらも接戦になるかと思ったが、要所・要所で集中するのはロディックも負けていない。大事なところでビックサーブ・ビックフォアに助けられ、主導権を相手に渡しそうで渡さない。第一セットを7-5で競り勝つと、第二セットは順調に6-3でキーファーを下した。

それぞれ課題を残しつつも、同時にそれぞれの強さを見せ付けて決勝に進んだ二人。ロディック(とコーチのギルバート)はフェデラー対策を持って試合に臨めるだろうか。楽しみな決勝戦である。

 

2004年08月02日 埋まらぬ差

ベスト・オブ・3セットマッチ、7-5・6-3、ロディックがフェデラーに敗れるまでに要した時間は90分弱。その間、ロディックの目にフェデラーはどのように映っていたのだろう。そして、なすすべもなく敗れたロディックを見て彼のコーチ・ギルバートは何を考えたのだろう。

マスターズシリーズ第6戦カナダ大会決勝はフェデラーとロディックの現時点での力の差をはっきりと示す試合となってしまった。第一セットも第二セットもスコア上は1ブレイク差でしかない。しかし、TV中継を見る限り、内容はもっと差があるかのように見えてしまう。それはブレイクポイントではっきりと現れる。
第一セットでロデッィクは3つブレイクポイントを握ったとき、フェデラーはサービスエース3本でジュースに戻してしまった。逆にサービスキープが続いた第12ゲーム、何度目にか来たブレイクポイントをフェデラーはものにした。
第二セット第8ゲーム、ロディックはブレイクポイントを3つフェデラーに与えてしまい最大のピンチを迎える。ここでロディックは弱気にならず積極的に攻め、ネットを取り2ポイント連取、フェデラーはロディックの猛攻をしのぐので精一杯。ロディックはさらに手を緩めず一気にフェデラーを攻め立てる。しかしフェデラー、ロディックの猛攻をしのいで、しのいで、最後に切り返しのショートクロスを決めてブレイク、勝負を決めた。

この試合、「接戦だった、互角だった」と評してもいいかもしれない。
「ロディックはフェデラーに相性が悪いだけ」「運と勢いがフェデラーに味方しているだけ」なのかもしれない。
しかし、如空にはそうは見えない。フェデラーの強さは「サービスゲームを必ずキープする」ところにある。ブレイクポイントを握られたら集中力を高めてピンチをしのぐ、6-0でセットを取るのも6-6でタイブレークを取るのも同じこと、サーブをキープしている限り負けることはないのがテニス。そして、相手のサーブを破るチャンスを握ると、このときも集中力を高めて一気に奪う。
ロディックは最初から相手を圧倒して一気に押切るのが勝ちパターンだが、フェデラーは50〜80の力でサービスゲームをキープし続け、ブレイクポイントやタイブレークで100の力を出してピンチをしのぎ、チャンスをモノにする。そこには王者の余裕すら感じられる。またフェデラーは相手の力を利用したカウンターショットが上手い。そのことが攻守にわたる強さの理由でもある。

ガオラ中継の解説は辻野氏だったが、氏曰く「ストローク戦になったときフェデラーが構えている位置はロディックの構えている位置より一歩ベースラインに近い。フェデラーの方がライジングでボールを捌いているので返球のタイミングがフェデラーの方が早く、そのことがラリーでフェデラーが主導権を握っている原因になっている。」と解説していた。
ロディックはグリップが厚く出来るだけ高い打点で打ち、特にフォアハンドは強打したいのだと思う。ライジングで拾うと打点が低いので強打というわけには行かない、相手の球威を利用してカウンター気味に打つので、ゆるい球を打つ相手にはライジングのラリーで主導権を握るというわけには行かない。ロディックの強打をフェデラーは上手く利用したといえよう。

サーブもストロークも角度が厳しいのはフェデラーの方だ。TV中継の視点では良く分かるのだがロディックの方が若干甘い、ストレートとクロス、センターとワイドの角度の差が大きくて、メリハリをつけているのはフェデラーだ。また肩をしっかり入れてボールをひきつけているフェデラーのショットはコースが読みにくい。逆に強打でありながら体が開き気味のロディックは打つ方向に胸が向き易いので、フェデラーの目にはコースが読みやすい相手なのかもしれない。フェデラーが逆をつかれるシーンというのはほとんど見られなかった。

ロディックのコーチ・ギルバートはフェデラー対策をどのように考えていたのだろう。強打で圧倒できない相手であることは過去の対戦で実証済みだろうに。
来週のマスターズシリーズ第7戦シンシナティ大会、そしてUSオープン、デフェンディングチャンピオンとして臨むロディックは無策というわけには行かない。

これでロディックは対フェデラー戦1勝7敗となってしまった。一方のフェデラーはシングルス戦23連勝を記録、サンプラスのシングルス連勝記録である24連勝まで後一つというところに来た。今日の一戦が2人にとって単なる通過点なのか、大きな分岐点なのかはまだ分からない。

 

2004年08月04日 ムラッケ

マスターズシリーズ第七戦シンシナティ大会一回戦でフェデラーダウン。フルセットの末、ハルバティに敗れる。
先日フェデラーの強さを「ブレイクポイントやタイブレークでパフォーマンスを一気に上げられること」と評したが、それをするだけの集中力がないときは、このように敗れる。試合によってムラッケがある分、まだ付け入る隙があると見るべきか。これで週末のシンシナティ決勝は面白くなりそうだ。

 

2004年08月07日 2004 シンシナティベスト4出揃う

シンシナティイではマスターズシリーズ第7戦が行われている。週末にまたガオラでSF・Fの生中継が深夜にあるが、先週のMSカナダと違い充実のベスト8である。
ロディック対ハース、モヤ対アガシ、ヒューイット対サフィン、サントロ対ロブレドとどれも好カードだ。
フェデラーが一回戦敗北のこの状況で二位のロディックは何が何でも優勝しておきたいところだが、そのためには、ハースを破り、アガシとモヤの勝者を下し、そしておそらく決勝ではヒューイットとサフィンの勝者が待っている。ハードコートのつわもの達がひしめくタフドローを勝ち抜かねばならない。
少なくても先週のMSカナダよりかは面白くなりそうなMSシンシナティイである。やはりマスターズはこうでなければいけない。

と思っていたら、いつの間にかベスト4が決まっていたた。マスターズシリーズ・シンシナティの準決勝はロディック対アガシ、ヒューイット対ロブレド、今夜のガオラは一試合だけしか放送してくれない。どちらのカードだろう、注目度はロディック対アガシだが第一試合の生中継だけにヒューイット戦かもしれない。しかし、ベスト4のうち3人が全米オープンのタイトルホルダーと来たもんだ。フェデラーのいないハードコート、それぞれに負けられない試合になるだろう。熱戦を期待しよう。

 

2004年08月08日 復活の二人

MSシンシナティ、決勝はヒューイット対アガシ、おおぉアガシとヒューイットが来たか。
ガオラの深夜の中継はやはりデイセッションのヒューイット対ロブレド戦、アガシ対ロディックはナイトセッションなので、日曜日の深夜決勝の放送前に録画を放送するそうである。

ヒューイット強い。6-3、6-2、完璧だ。アガシと共にリターンの名手として知られるヒューイット、しかしこの試合で目立ったのはサーブ。ビックサーブというわけでないがコース・角度が素晴しい。そして、よみがえったフットワーク、相撲取りのように股間を割って足の裏をしっかりハードコートに吸い付けて走る。「キュキュキュッ」とまるで体育館でバスケットボールを観戦しているようだ。細かいフットワークの音がTVを通じて聞こえてくる。ハードコートのフットワークは早く走れるかだけが問題ではない。止まれるか、そしてすぐに方向転換できるかという点にあると思う。その点ヒューイットのハードコートでのフットワークは「走る・止まる・曲がる」が完璧だ。
ヒューイットのスイングスピードはそれほど速くない。だからスイングが速い選手(アガシ・フェデラー・フェレーロ)が好きな如空はヒューイットのテニスは好みではないのだが、今日は見惚れてしまった。スイングが速くないのにストロークで打ち負けないのは構えるのが早く、打点に入るのも早い、つまり準備が早いからだ。フォアハンドなんかテイクバックがとても大きく(ラケットが背中の向こうに行っている)、よく振り遅れないものだと感心するが、それは準備が早いから、そしてどんなボールにも追いつける足の速さがあるから。トッププロであればこそ、基本・原則が大事だと言うことか。
フォアの逆クロスでナイスショットが連発、そして第一セットのマッチポイントでは伝家の宝刀、必殺のトップスピンロブが粘るロブレロを鮮やかに抜いた。
今年に入ってヒューイットのショットのスピードが遅くなった印象があったが、この試合ではボールをフラット気味に捉えてしっかりとした速い打球を左右に振っていた。連続年間No1になった頃の強さが戻ってきているのだろうか。
対戦相手のロブレロは雲霞のごとく出てきたスペイン勢の中堅、その強さがクレーコートだけではないことはこの大会でSFまで来たことでも伺える。しかし、今日は相手の調子がよすぎた。

アガシ戦はまだ試合を見ていないからなんともいえないが結果は、7-5, 6-7 (2-7), 7-6 (7-2)と大接戦、両者とも全てのセットで5ゲームとっている。早く試合を見たい。アガシはロディック相手に接戦をモノにしたというのは自信になるだろう。眼下で繰り広げられる今の教え子とかつての教え子の激戦を見てコーチのギルバートの心境は如何に。

さあ、決勝はヒューイット対アガシである。2002年のUSオープン準決勝での激戦を再現してくれるだろうか。ハードコートで復活の二人、楽しみだ。

 

2004年08月09日 アガシ強襲 クロスのロングラリーは我慢大会

深夜のガオラの録画中継MSシンシナティSFナイトセッション・アガシ対ロディックは壮絶な打ち合いで始まった。思わず最後まで見てしまった。

ライジングで右に左に機関銃のようにストロークを打ち込むアガシ。タメを作って大砲を打ち込むロディック。見ていて興奮する素晴しいアップテンポの打ち合い。試合中盤、ロディックには不利なミスジャッジが続くがロディックはキレずに踏ん張る。ロディックのビックサーブ対アガシのリターンは両者何度もエースの応酬を繰り返す。しかし、3セットでブレイクゲームは第一セットに1ゲームあっただけ。後は全てサービスキープで第二・第三セットはタイブレーク。最後はアガシが流れをつかんで一気に押切った。
ロディックもよかったが、とにかくアガシの体の切れが抜群だった。前後左右によく走る。34歳とはとても思えない。ロデッィクのビックフォアをムーンボールで切り返し時間を作る。そして、逆にロディックを走らせてオープンコートにボールが吸い込まれクリーンエースが生まれる。
久しぶりに見た強いアガシ、ラリーからエースを取るアガシ、リターンでエースを取るアガシ。これがアガシだ。

さあ、ヒューイット、このアガシを止められるか。やがて決勝が始まる。

             

MSシンシナティ決勝はアガシがフルセットの末、ヒューイットを下して優勝を決めた。
しかし、この決勝戦、準決勝とは打って変わって静かな試合だった。

昨日は相手を左右に振り回してコートを走り回った二人、今日はバックのクロスにボールを集めてなかなか仕掛けない。お互い相手が仕掛けてくるのを待っているかのようなクロスのロングラリーがよく続いた。二人ともリターンの名手だが、今日はリターンに切れがない。ファーストサーブの確率も二人とも悪かったが、キープが続いたのは大事なポイントでお互いいいサーブが入ったからだ。
第一セット、サービスキープが続いてアガシの4-3、ヒューイットのミスからアガシブレーク、そのまま次のゲームをキープして6-3で先取。
第二セット、またサービスキープが続いて今度はヒューイットの4-3、ここでヒューイット初めて攻める。角度の付いたボールを左右に繰り出しネットに出る。アガシのサーブを破り、次の自分のサービスゲームを良いサーブでキープしてセットオールのタイに戻す。
第三セット当初、ようやく二人ともエンジンがかかったか、左右にアップテンポのラリーの応酬、アガシがブレイクに成功しリード、後半は再びクロスラリーの我慢大会、最後にヒューイットがダブルフォールとしてしまい、アガシが勝利を決めた。

今日の試合、バックハンドのクロスラリーが延々続く場面が多かった。あれはどちら側の意図だったのだろう。ロングラリーの我慢が続き、先にミスした方が負ける。ここでのヒューイットの方にミスが多かった事が敗因だろう。ただのクロスラリーに見えるが実際は緩急をつけ、スライスやムーンボールを混ぜ、ボールの深さ・角度も微妙に変えと、我慢の中にも相手のミスを誘う駆け引きがなされていたように思う。
昨日のギルバート同様、今日はダーレン・ケーヒル・コーチが眼下でかつての教え子と今の教え子の戦いを見守ることになった。ヒューイットを左右に振ると、フットワークに物言わせて逆にアングルのカウンターショットを食らうかもしれない。それを避けるためのクロスラリー主体の組み立てをケーヒルはアガシに指示したのかもしれない。如空の勝手な推理だが、実際はどうだったのだろう。

 



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