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第155房 「シングルスの基本の積み重ね」 (2009/08/30)

 

今日のシングルスの練習は近づいている試合を意識して、パターン練習だった。

まずは球出しのストローク、フォアに4球、バックに4球、計8球を交互にストレートとクロスに打っていく。
「クロスはスピンで深く、ネットの高さの二倍から三倍の高さに通して打つ。ストレートは鋭く、ネットの上をフラットドライブで射抜くのです。ベースラインを8の字に回って踏み込んで打つんですよ。打点は踏み込んだ前足のさらに前にです。」
5セットやってゼーゼー言っているところに、次は同じ配球、同じコースを全てフォアで打つ、つまりバックは回り込みでフォアで打つ。
「左手を前にしっかり出して、距離を測ってから打ってください、特に回り込みをするときには大事です。肩を入れてコースをしっかりと隠してタメを作ってから打ってください。攻撃の基点はフォアですよ。つなぐときはつなぐ、打つときは打つ、メリハリをつけてください。」
これまた5セットである。足ががくがくだ。

ここでコーチがコートを3面取ってきた。おお、豪勢な練習じゃあ。全て1対1でサービスからの展開である。
第一・第二コートではサーブを相手バックに入れる。リターンをフォアに回り込んで待って、そこからの展開である。「攻撃の基点はサーブとフォアです。サーブを打つ側はつないではいけません。最初の二・三球で勝負を決めてしまうつもりで攻め立ててください。逆にリターン側はそれをしのいでつなぎのラリーに持ち込んでください。つなぎあいになればサーバーのアドバンテージは消えます。一から仕切り直しです。サーバーはそこにいたるまでにポイントを決することが大事なのです。」
第三コートではセカンドサーブを叩いてリターン側から攻撃する展開。
「サーバーのバックハンド側にボールを打ち返してください。バックにサーブを入れられても、セカンドのときは、回りこめるときは積極的に回り込んでフォアで極力打ちましょう。セカンドでは攻めるんだという姿勢は、相手のファーストサーブにもプレッシャーを与えます。」
攻めのパターンがあるということはいいことだ。試合で迷いがなくなる。それがたとえ読まれていても。迷いながらするテニスよりはいい。基本パターンがあるから、別パターンが奇襲になるのだ。

コーチの言っていることは特別なことではなく、全て基本的なことだ。基本動作と基本パターンの地味な積み重ねの中に堅実なテニスは出来上がっていく。それだけにこれを繰り返しやると、基本が出来ていないことを思い知らされる。サーブをバックに集めるということ一つとっても、続けてやると全てバックに集められるわけでなく、ボディに行ったり、甘くフォアに入ったりと、狙ったところにサーブを確実に入れられないことがわかる。そしてリターン、バックに来るとわかっているのに、いいサーブが来るとうまく返せない。特にディースサイドでセンターに速いサーブを入れられたときに、きちんと面を作って返せていない。両手打ちなので、リーチが短くて苦しいのだが、それでもラケットには当てているのだから、返らないのは面の作り方がおかしいのだ。右手に力が入りすぎてボールが上にぽわーんと浮く事が多い。これは抜本的に解決する必要があるな。基本の積み重ねは自分のやるべきことを教えてくれて、迷いを消してくれる。

 

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