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第146房 「ショートクロスからの展開(その2) 」 (2009/08/30)

 

今日のダブルスの練習はショートクロスからの展開である。定期的に各期一度は行う練習である。まずはショートクロスそのものの練習。深くコーナーに打つクロスとサービスラインよりネット側でサイドラインを抜けていくショートクロスを交互に打ち分ける練習をする。
「クロスへは肘とラケット面をコーナーに目掛けて押し出してください。自然とフォロースルーも大きくなります。ショートクロスへは肘を体の近くで回して、振り切る位置へすばやく引き戻してください。スイングの回転半径を小さくして、その分スピンを多めにかけてショートクロスに入れます。」
「ショートクロスへ打つのにクロスへ打つよりも緩く打って、タッチでコントロールしようとしても入りませんよ。クロスに比べてよりネットの高いところを通して、クロスより短いボールを打つのですから、クロスよりさらに山形のボールを打たなくてはいけません。タッチでショートクロスに行ってもバウンドに時間がかかりますので追いつかれやすいです。ショートクロスはヘビートップスピンです。そのためにはクロスに打つときよりさらにスイングスピードを早くして回転量を上げて、代わりにスイングを小さくして打つのです。」
何度も何度もクロスとショートクロスの打ち分けを打った後、ようやく並行陣対雁行陣で展開を練習する。
「相手後衛にショートクロスを打たれたらクロス側のボレーヤーがワイドに取りに行きますよね。そのときにストレート側にいるボレーヤーはセンターライン近くまで寄って、センターをカバーするのがセオリーです。並行陣は並んだボレーヤーの二人の感覚が常に一定になるようにします。ロープで二人がつながってプレーしているようなイメージでいてください。ショートクロスにはさらに角度がついたボールが戻りやすいです。ショートクロスを打った後衛はそれを予想してコートの中に入って、ショートクロスの切り返しに備えてください。そして正面のボレーヤーがセンターに寄ったのを確認すれば、そこでストレートのボールを入れるのです。強打はいりません。ボールを運んで入れるだけでOKです。もちろん、センターに寄ったボレーヤーはストレートが空いていることを意識しながら、それでも体ではセンターをケアします。ストレートは意識でケアです。そこにストレートにボールを入れられたなら横に飛びついてクロスに打ち返してください。」
「ここで正面のボレーヤーがボーっとしてセンターに寄らずにいるならば、ショートクロスを打った後衛は、次のショットでセンターを抜けばよいのです。ショートクロスはダブルスでは決めのショットではなく、並行陣を動かして穴を作るためのショットだと理解してください。」
おっしゃることは良くわかる、コーチ。でもショートクロスに切り返されたボールをストレートに運ぶのは難しいですよ。甘くセンターに入ってしまって相手に捕まる。ここでもコースを変えることが最後にはキーになる。やはりコースを切り替えることを確実に出来るようにならなくては。

 

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