第145房 「ポーチでアングル 」 (2009/08/30)
土曜日のダブルスの練習はひたすら基礎練習だった。サーブ、ストローク、ボレーをした後、ポーチの練習をした。
「斜めに踏み込んで、ネットより高いところで打ってください。ネットより高いところで打てるときは逆クロスに打ちましょう。コースが読まれてもかまいません。相手前衛の足元に叩いてください。打ったら元の位置に戻らずに走り抜けてサイドチェンジしてしまってください。それが理想のポーチです。」
と基本的なことをいって簡単なボールをポーチする練習をした。その後、球出しのボールが色々と難しくなっていく。ポーチしやすいボールの中に時々低いボールを混ぜて、それを打たせ始めた。
「ポーチに出たときに、ネットより低いところで打たされた時は無理をしてはいけません。相手前衛にボールを打とうとすれば浮いたボールになって、相手のチャンスボールになりやすいです。ポーチに出ても、ボールが低く鋭く入ってきた突き球の場合は、アングルボレーをショートクロスに切り返しましょう。打点がネットより低いときは叩けないのですから、タッチに気をつけてください。足は勢いよく走りこんでいますが、タッチはドロップショットを打つぐらいのつもりでやわらかく打つのです。」
コーチ、これは難しいわ。叩くつもりで飛び出しているのに低い突き球が来るとボールに当てるのが精一杯でボールの勢いを殺せない。ネットにオーバーにとミスが続出する。
「体の近くで取ろうとしないで。打点が低いときは打点を体から離して打ってください。体に近いと、どうしても体当たりしてしまって、走りこむ勢いがボールに乗ってしまいます。体から打点を離せばタッチが効きやすくなります。」
「ボールの勢いを殺すには、タッチだけでなく、わざとスイートスポットをはずすという手もあります。ラケットを根っこを意識して、スイートスポットよりもグリップに近いところで打つのです。案外いいアングルショットが打てますよ。」
「アングルボレーを打つときは打つ方向を見てはだめです。打点を見て、自分の視界の中でボールが打点から、自分の背中の方向へ消えていくのを顔を動かさずに見てください。ショットが安定するだけでなく、相手に対するフェイントにもなります。」
「この場合もサイドチェンジです。ショートクロスは拾われるとさらに角度のついたショートクロスが切り返されてくる可能性が高いので、ポーチした前衛はその切り替えしに備えます。
ストレートががら空きですが、そこはチェンジした後衛に任せてください。ストレートに速い球はまず打てないですから、後衛に走りこませて拾ってもらっても十分間に合います。」
と、コーチに色々いわれてやってみたが、うまくいかない。ショートクロスのアングルボレーだけを準備して打つとできるのだが、普通の走りこんで逆クロスに叩くポーチの中に混ぜられて打つとまずミスする。如空さんは不器用だわ。それを十分に味あわされた。
その後スマッシュを軽く練習したのだが、如空のスマッシュはカマキリスマッシュでイマイチパンチがないスマッシュになることが多い。ボールが当たっているのだが打ち込めず、しょぼい当りになってで相手に拾われることが多々ある。さて、この日のレッスンの中で一人の女性が、スイング自体はとても非力な感じなのだが、「ポーン」といい音をさせてコートに叩きつけるスマッシュを打っていた。何であんなに軽々と打てるのだろうと思って見ていた。スイングはゆっくりしているし、足もあまり細かく動かしていない。だが、リストが効いている。ラケットをグリップから打ちにいって腕の回内と外旋がきれいに発生してボールをぽんぽん叩いている。ん、グリップから打ちにいく・・・・・カマキリスマッシュはラケットヘッドから打ちに行く。だから確率はあがってもボールは頭を抑えられないことがよく発生する。ならば打てると自信を持って感じられるときはグリップエンドから打ちにいってリストを効かしてみたらどうだろう。やってみた。見事にコートにボールが叩きつけられた。ほとんど力を入れていない。そうか、ボールの下に入ってボールを捕らえる自信のあるときはグリップエンドから打ちに行ってリストを効かして打ってしまえばいいのだ。カマキリスマッシュは自信のないときのリカバーショットだと思えばいい。
スマッシュがぽんぽん叩けると気分がいいね。いい気分で練習を終えることができた。これがいつでも出来るように、いつでも感じられるように練習しよう。