第130房 「右肘を抜くフォア、両肩を上下に入れ替えるバック」(2007/12/12)
「如空さん固い、とにかく固いです。」
とコーチが如空と打ち合ってからすぐに口を開いた。
「打つ前に力が入ってからだが固まっていますよ。だからヒットのときラケットがぶれて、面が不安定になって、思いもよらないところにボールが飛んでいくのですよ。力を抜いて、ボールを柔らかく捕まえて、ボールの衝撃が手に伝わってから強く押し出すくらいの感覚で打たないと不安定のままですよ。」
ふむ・・・・・最近練習やゲームの前半で必ず固いといわれている。何が原因かね。よくわからん。
「固い」状態からの脱出方法を徐々にではあるが掴みつつある。
フォアのストロークは「右肘」がポイント。とにかく右肘をわきの下から前に「抜く」のだ。これを繰り返しているといつの間にかフォアが安定してくる。いい状態のときは足腰が先に回った後、肩が回り、そして右肘が前に抜けていく。ちょうどサイドスローでボールを投げる感覚だろか。速いボールが来たときは右肘を引かずに逆に胸の前に出して、そこから打ちに行く。遅いボールを叩いたり、大きなスイングで打ちたいときは後ろに引いた右肘を体を回転させて前に打ち出す。肘を引いてもラケットはあまり引かない。ヒンギスの構えのように面を外に向けて右肩にグリップが来るようにして下半身からの力を伝えて肩を回す。あまりグリップやラケット面を意識しなくてもいい球がイメージしたコースで飛んでくれるようになる。ショートラリーのような短いスピンボールを打つときは左手を前に突き出したまま、左手を引かずに右肘を前に拭くとボールが短くなってくれる。逆に深く打ちたいときは右肘を後ろから前に抜いた後、ラケット面を左に向けるまでフォロースルーを大きく取る。すると飛んでくれる。
バックハンドのストロークは「肩の入れ替え」がポイント。ボールが来たら顔も、肩も、腰も横に向ける。そして横に向けたへその前で打つくらいの感覚でボールをひきつける。両肩は地面に対して平行にしておく。そしてボールが来たら左肩を上に、右肩を下にして回す。するとラケット面は左肩に引っ張られて上に振り上げられる。このスイングのおかげでフラットになりやすかった如空のバックがスピンが良くかかるようになり、かなり安定するようになった。高い打点でも打ちやすい。だがリーチが短くなるので、片手打ちスライスと併用しないと実際には使えない。
とまあ、調子を良くするスイングのコツはここ数週間でつかみつつあるのだが、残念ながらこれがその日のテニスの最初からできないのだ。ある程度体を動かして、肩を柔らかくして体の力みを抜かないとこの打ち方は上手くできないのだろうか。