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第115房 「前衛は存在をアピールせよ」(2007/08/23)

 

「雁行陣の前衛ですよ、問題は雁行陣の方です。」
「並行陣でのあり方は皆さん問題ありません。後ろからアプローチして、ファーストボレーをしのいで、平行陣になって、壁になって、ローボレーをひたすら厳しく返球し続け、ネットより高いところで打てるようなら叩いて決める。ロブが上がればスマッシュで決める。それはできていますよ。でもね、問題はその並行陣を受ける側の雁行陣側の動きです。具体的に言えば前衛が相手に対してプレッシャーをかけていないのです。」
「雁行陣後衛が一人で平行陣の相手をしているではないですか。もちろん平行陣側の目的はそこにあるわけですが。でもね、ボールを触れないまでも、もっと前衛が動いて存在をアピールしないと。」
「後衛はクロス側の平行陣ボレーヤーないしは雁行陣後衛に対してボールを送り続けます。ストレート側の相手ボレーヤーに捕まらないようにね。でも相手に対して同じようにそのプレッシャーを与えなければ一方的に不利なる。この理屈はわかるでしょう。」
「動いて存在をアピールして、相手前衛の動きを封じるのです。クロス側の相手が打つときにポーチに出るぞと脅しをかけるだけでなく。自陣の後衛が打つ瞬間は自陣後衛のストレート、つまり雁行陣前衛のクロス側の相手前衛の視界に入って動くのです。お前のポーチは予測しているぞ、ポーチしても俺が拾うぞ、って動きでアピールするのです。」
「実際、完璧にポーチされると拾えないものですよ。でも存在をアピールすることで相手にポジションを下げさせて、最初の一歩を躊躇させればミスしてくれる可能性はぐっと上がります。相手のミスはこちらのポイントになるのです。」
「自陣の後衛が打つときには相手の前衛の視界に入るまで下がって、あるいはセンターによって、相手にプレッシャーをかけてください。そうしないと相手は2:1で戦うという、相手の目論見通りの展開になってしまいます。ボールを触らなくてもゲームには参加できるのです。そして参加しなくてはならないのです。」

・・・・平行陣にすらなれずにサーブ&ボレーの練習をしようと思ってこのクラスに来たが、このクラスはその平行陣の先を行っているぞ、ついていけるのか如空よ。


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