第101房 「ボレーは足で打つ」(2007/08/23)
土曜日のダブルス・レッスンのテーマはローボレーとハイボレーだった。想定は並行陣対雁行陣の並行陣側である。
まずはローボレー。
「並行陣側は攻めている状態とはいえ、それでもチャンスが来るまでは壁になってつなぐのです。相手雁行陣後衛にたいして深いボレーを打ちつづけてください。何度でも。ネットより低いところで打たされている限りは並行陣側も守りです。ローボレーを深く、深く、打ち続けるのです。」
「ローボレーを深く打つためには、やはり、膝を曲げて、腰を落としてラケットと手首の角度を90度近くに保って、顔とラケットの距離を一定にしながら、下半身でボールを運ばなくてはなりません。この膝を曲げるという行為は苦しくてしんどいので、皆さん拒絶反応がありますよね。でも、『膝を曲げる』と意識すると確かに苦しいですが、『スタンスを広く取る』と意識すればそれほど苦しいという感じではなくなります。膝を曲げるのではな脚と脚の間を開くのです。そうすれば自然と腰が落ちます。膝が曲がります。体重移動で腰を押し出す感覚でボールが運べます。」
「皆さん、スタンスが狭いです。まるで『気をつけ』で立たされているかのように棒立ちですね。ネットに出たらもっと脚を広げてスタンスを広げてください。そんなに腰が高いとローボレーなんて打てませんよ」
脚をカニのように広げてネットより低いボールを相手後衛に返球する練習をひたすらする。スタンスを広げるには左右だけでなく前後にも開かないと体重移動できない。前後に脚を広げようとすると、そのタイミングを計ってスプリットステップが自然と現れる。人の体は良く出来ているものだ。
もう一つ、ローボレーで「運ぶ」という意識をもつとフォロースルーをゆったりと取るようになり、コントロールが良くなる。「打つときはネットの下でも、打ち終わってフォロースルーした後は,ラケットはネットより高いところでフィニッシュするとネットに引っかかるエラーが減る」とコーチも言っている。
脚が辛くなりだした所で今度はミドルボレーからハイボレーの練習へ。
「ネットより高いところでボールが打てるなら攻撃です。相手前衛の足元に目掛けて鋭いボレーを叩きこんでください。こうなれば後衛を相手にする必要はありません。並行陣の二人かかりで相手前衛一人を攻めて下さい。二対一です。勝てます。だからネットより高いところでボレーを打てるときはひたすら相手前衛に向かって打つべしです。」
「一発打って気を抜いてはいけませんよ、ボールが返ってきたら更に叩くのです。特にボレーを打たなかった方の並行ボレーヤーは集中して、ボレーが返ってきたらそれをポーチするくらいのつもりで構えておいてください。一発で終わりではないですよ、連続攻撃です。」
これがまた叩けないもので、練習で攻撃になっていない。打つときに叩こうと思って上半身に力が入って、下半身の一押しを忘れる。いかんね、ローボレーもハイボレーも足で打たないと。