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第091房 「陣形崩し」(2006/05/13)


今日のダブルスの練習は崩された陣形を立て直す練習。
「試合では自分の待っているところにボールなんて来ませんから。」とコーチはいい、雁行陣に対してはドロップショットを打って後衛を前におびき出し、並行陣になればロブを上げて片方をベースラインに下げ、アングルショットを打ってワイドに振ればセンターにボールをいれる、など等徹底的に陣形を動かしてそれでもポイインを決めさせないように守る練習をする。上に下に横にと動かされ、センターはお見合いとまた情けないほどに崩れた陣形を立て直せない如空たちである。ただ、これ守備の練習だが、こうして相手を崩せばよいのだと言うことがかえってよくわかる。ゲームではこうして相手を動かしたりしないなあ。ストレートロブやストレートアタックもめったに使わない。これではいかん、練習の意味がない。もっとゲームで使っていこう。

陣形崩しをゲームでしようとしないのは、純粋に頭からそのことが抜けて落ちてしまっているということが一点。もう一点はリターンやクロスのラリーのときに打ち返すことに精一杯になってしまってロブやドロップショットが打ちにくくなっているからだ。かつて別のコーチが言っていた。「トップスピンロブなんて勢いのあるラリーをしている最中に打てはしない。スライスとタッチでロブを上げるのだ。」と。その当時はその意味がよくわからなかったが、今になると実感を伴ってよく理解できる。速くて勢いのあるボールをロブで上げたりドロップショットでネット際に落としたりするには、コンチネンタルグリップとスライス面とタッチとをうまく使ったショットが必要だ。同じペースで同じように打ち返しているだけでは相手は動かせない。勢いのあるストロークやボレーからロブやドロップショットを使うことができれば、そこから相手を動かし陣形を崩すことも、ゲームでできるようになるだろう。その意識と練習が必要だ。

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