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第051房 「グリップの力点の移動」(2006/05/13)

 


先週のシングルスの練習でサーブの回内・内旋の動きを覚える練習をした。そこでスイングの始めは小指から握って振り、ヒットの瞬間に人差し指に力を入れろ、といわれていい感じだった。後日、考えた。同じようにボレーやストロークでも同じ原理が使えないかと。土曜日朝一のダブルス練習とその後の仲間内でのゲームで試してみた。

まず、フォアハンド。サーブと同様に小指から握ってスイングしヒットの時に人差し指に力を入れてみる。ショートラリーではいい感じ。スピンが良くかかる。しかし、ベースラインからのラリーになるといけない。ボールの当たりが薄くなる。これは失敗。しかし、怪我の功名というべきか、小指から握ることで右ひじが前に出やすくなり、肘を支点にしたワイパースイングがきれいに振れて、トップスピンがいい感じになった。災い転じて福となす。

両手打ちバックハンド。右手で握ってテイクバック、右手の小指主導でフォアードスイング、ヒットの瞬間に左手に力を入れて前に押し出す。いい感じだ。打点が前で捉えられる、スイングが振り子の様に下から上に出されるのでドライブも程よくかかる。アガシのバックハンドの原理はこれかも知れないな。バックハンドは大成功。

ボレー。小指から握ってラケットをセット、ヒットの瞬間フォアは人差し指、バックは親指に力を入れる。最初はうまくいかない。面がぶれてガチャボレーになる。しかし、ボレー対ストロークを続けていくうちにバックのときは親指の付け根、フォアの時は人差し指の付け根でグリップを抑えればうまくいくことに気づく。これも成功。

スイングの話をするとき、両足の体重移動や肩の入れ替えなどは良く聞くが、グリップの力の入れ所の移動はあまり話題には上らない。(雑誌などでたまにみることはあるが。)上手い人、特にタッチのいい人は意識せず無意識に自然に行っているからだろう。しかし、グリップを強く握りすぎて上手く振れない人などは、意識してみるといい感じになるコツかもしれない。

さて、肝心のダブルスの練習の今日のメニューはスライス・アプローチとファーストボレーの練習。短くなったボールをフォアでもバックでもスライスで打って、ネットにアプローチしてファーストボレー。これをひたすら繰り返す。地味な基本練習だ。地味なだけにしんどいぜ。
「ファーストボレーの時、スプリットステップで止まれていないぞ。体の勢いを殺せていないからファーストボレーの勢いも殺せないのだ。腰が落ちていないぞ。ネットに近づくほどに腰を落とせ。」
「バックハンドスライスを打ったあとのバックハンドボレーはラケットを引きすぎだ。スライスショットを打つときと同じテイクバックでボレーしようとして、結果として振ってしまっているぞ、バックボレーが。スライスのストロークを打つときとボレーを打つときでラケットのセットする位置を意識して変えろ。さもないといつまでたってもボールがふけたままだぞ。」
これはきついわ。足がもつれて転ぶ者が続出するまで、ネットプローチの練習を繰り返した。足がつる寸前である。ダブルスの新コーチは本気で本格的ネットプレーを如空達に教えるつもりだ。さて、どこまで如空たちは耐えられるだろうか。

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