第035房 「バックボレー逆クロス」(2005/10/20)
「ダブルスにおいて中級者と初心者を分けるもの、それはスマッシュとバックボレーの逆クロスだ」
とダブルスのコーチは言う。
「ロブがあがったとき、ストレスをまったく感じることなくスマッシュを打てること。そしてディースサイド(フォアサイド)でネットについたとき、自分の守備範囲でセンターに来たボールをバックボレーで逆クロスに打てること。この二つが初心者とそうでないものを分かつ基準だ。」と彼は力説する。「いくらすばらしいフォアハンドストロークを打てても、強いサーブが打てても、バックハンドストロークが安定していても、スマッシュに不安を抱え、バックボレーがクロスにしか飛ばない奴はネットにつけない。ネットにつけなければダブルス、特に男子ダブルスでは最後には負ける。だからスマッシュとバックボレー逆クロスが立ちはだかる壁になる。スマッシュも不安、バックボレーもクロスしか飛ばないでは、いくら陣形の練習をしても無意味だ。この二つができるようになって、初めてフォーメーションにおいて要求される動きと役割を果たすことができるのだ。シングルスばっかりやっている奴はそこら辺が甘いのだよ」
というわけで、土曜日のシングルスの練習はディースサイドに入ってバックハンドボレーの逆クロスをひたすら打った。フォアボレーの逆クロスは比較的簡単なのだよ。肩を逆クロスに向けて、ボールをひきつければよいから。しかし、バックはひきつけて打点を遅らせると力が入らない・・・・「流し打ち」とか「マッケンロー打ち」とかいう面を寝かせてラケットを横に抜きながら打つと打点が前でも逆クロスに行くのだけど、当たりが薄くてボールが短くなる。サイドスピンがかかるので結構横に切れやすい。厚いあたりで、ボールを深くに、まっすぐ打つためには、肩を逆クロスに向けて打点を前にとって、なおかつ面を逆クロスに向けて、クロスに入ってきたボールのコースを変えなければならない。両手打ちなら関係ないが、如空の仲間たちはバックボレーが皆片手打ち。まあ、飛ばないこと飛ばないこと。ガチャボレー多発である。
「これをクロスに打つと、ベースライン側はすかさずライジングでストレートに切り替えしてくる。ディースサイドのボレーヤーは遠いボールをバックハンドボレーで打ちきったままの姿勢で、その背中をボールがすり抜けていくことになる。バックの方が、体制の戻りが遅いことをよく覚えておけ。」とストレートをばしばし抜きながらコーチがいう。しかし、これとっさに鋭い突き球がセンター自分よりにきたらやっぱりコースを変えられないよな。難しい。練習あるのみ。
戻る