第013房 「内回りと外回り」」(2005/05/06)
内回りと外回り
日曜日のシングルスの練習はレギュラーのコーチがお休み。代理の若いコーチがシングルスの練習を見てくれた。
「ストロークはクロスから飛んでくる」とそのコーチは言う。ストレートの打ち合いなどシングルスでは起こらない。打ち合いはクロスだ。そのときクロスから打たれたボールが自分の外側に来るか、内側に来るかでフットワークが変わる。外側に来れば外回りのフットワーク、内側に来れば内回りのフットワークが必要になる。この外回り、内回りの半円状の動きが大事だと言うことだ。
右利き同士のフォアハンドで説明してみよう。フォアハンドで相手クロスに打つ。相手はクロスからクロスへ打ち返す。そのとき相手のクロスボールが自分のポジションよりワイドに逃げていく方向に打たれたか、自分に向かってくるコースに打たれたかによってフットワークが変わる。ワイドに逃げていくボールを追うときは軸足(フォアの場合右足)をコースに入れて打ちに行く。少し遠回りして後ろからコースに入るのが理想。これがコーチの言う「外回りのフットワーク」。ではセンターよりに入ってきたボールは自分の体に向かってくる。ダブルスと違い、シングルスはセンターに戻るからだ。このときバックで打つにしてもフォアで打つにしても体を逃がさなければならない。所謂回り込みである。ラケットをコースにセットしたまま、腰をコースから外して、軸足(フォアなら右足、バックなら左足)を後ろにセットして打ちに行く。これがコーチの言う「内回りのフットワーク」。この回り込みに使う内回りのフットワークのとき、軸足を前に出してしまうとクロスにしかボールは飛ばず、逆クロス方向には飛ばない。腰も肩も開いてしまうからボールを呼び込めず、打点が前でしか打てなくなるのだ。ちなみにこの理屈はボレーにも通じる話しである。
胃液を吐くまで内回りと外回りのフットワークでクロスの打ち合いを練習し、疲れ果ててへばっているところにコーチの厳しいお言葉が追い討ちをかける。
「バックハンド回りこめていませんよ。打点が体に近いです。逆クロス、フォアで打ててもバックじゃ打てていないでしょう。フォアに比べてバックの時の内回りのフットワークが回りこめておらず、横にスライドしているだけだからです。半円状の動きを意識してください」
よく見ていること。
あと、予測について、
「浅いボールを打つときは打点が前になり内側にボールが飛びやすい。逆に深く速いボールを打つときは打点が食い込まれやすいのでボールは外側に飛びやすい。フォアでもバックでもこちらが浅いボールを打ったらクロスを予想、こちらが深いいい球を打ったときはストレートか逆クロス方向をケアすること」
と実用的なアドバイスを頂いた。有意義な練習だった。
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