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第009房 「ヘディング」(2005/05/06)


「如空」がサービスの練習をしている横でジュニアの女子が練習していた。ジュニア達がスマッシュの練習に移ると、面白い光景が始まった。なんとコーチの上げたロブに対して少女達がそのボールをヘディングし始めたのだ。頭の天辺でボールを受けているのだ。スマッシュの打点に入る練習として左手キャッチはよく見かけるがヘディングを見るのは始めてだ。
次にコーチはジュニア達にラケットを持たせずにスマッシュスイングの空振りをしてヘディングをすると言う練習をさせ始めた。最初構えただけでヘディングする練習はうまく出来ていたジュニア達だが、この空振りヘディングはまあ外れる外れる。コーチはご立腹。厳しい叱責の言葉がジュニアに浴びせられる。
しかし、この練習はさせる方が悪いと思った。横で見ているとよくわかるのだが、当初頭に当てるだけの時、頭はボールの落下地点に入って動かないからうまくいく。しかし、スイングが入ると上体が前に行くのでボールが背中に落ちてしまうのだ。コーチは頭が動くことが悪い、軸が倒れていると言うことでジュニア達を怒るのだが、これは頭が動いて正解ではないだろうか。軸足でけってスイングを開始すれば軸そのものが前に少し平行移動する。横から見ている限りジュニア達のスマッシュスイングは軸が前に倒れてはいなかった。ストロークのスイングでは頭を残すことはよく言われるが、オーバーヘッドで頭を残せばたぶん体が開いて手打ちになるのではないだろうか。ちなみにこの練習は後ろに下がりながらのジャンピングスマッシュの練習でなく、短いロブを前につめて打つ練習である。
後で考えてみるとあのコーチはジュニア達に「前に出て打つスマッシュでは、打点に入って準備するのでなく、打点に対し後ろから前に入って打つのだ」という考えの持ち主でそのことをジュニア達に気づかせるためにあの練習をしていたのかも知れないと思った。
今度如空も一度試してみよう。


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