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第二房 NXグラファイトとチューニング (2004/07/23)

ラケットを一本購入した。プリンスのNXグラファイトである。オーバーサイズ(108sp)で重量は325gもある。現在如空はメインでダンロップの300Gを2本使用し、サブでバボラのピュアドライブを使用しているのだが、最近ピュアドラを使うことが多くなってきた。300Gだと速い球に打ち負けること状況が多くなってきたからだ。特にボレー・リターンで速い球を突かれた時にラケットがはじかれることがある。ピュアドラにすると押さえが利く。最初はピュアドラのほうが厚みのあるラケットだからと考えていたのだが、最近になって重量の差ではないかと考え始めた。300Gは重量290g、ピュアドラは300g、たった10gの違いだがスイングしてみるとピュアドラの方がかなり重く感じる。つまりスイングウェイトはピュアドラのほうがかなり重い。
「ラケットは振れる範囲内で出来るだけ重いほうが良い」とは如空が尊敬している先輩のお言葉だ。ボールにラケットの重量をぶつけて飛ばすため重いほうが良く飛ぶ。軽いラケットは重量の軽い分を高反発性能で補っている。しかし、ヒット時のボールの衝撃まではなかなか高反発でカバーしきれない。ラケットを振るだけなら力が要るのは重いラケットだ。しかし、速い球を打ち返すのに力が要るのは軽いラケットも同じになる。軽いラケットは早いボールに当たると重いラケットより吹き飛ばされやすいので、それを押さえるのにやはり力が要るのだ。

プロの選手レベルのラケットは市販品より重くするためにチューンアップされているという。世界のトッププロだと専用のラケットをわざわざ作ってもらっている選手もいるらしい。カラーリングだけ市販品と同じにして、販売促進のため「○○選手使用」の肩書きを作っている面がある。女子は良く分からないが男子なら300gオーバーが基本で、標準は330g前後だろうか、選手によっては400g近いラケットを使う選手もいるらしい。ただ、選手専用ラケットについはメーカーが公式にコメントはしていないので、あくまで未確認情報の範囲内でしかないが。

如空は一時期ダンロップの200Gという重い競技用モデルを使っていたが、さすがに使いこなせないのでもう少し軽く高反発なラケットに変えた経歴を持つ。しかし、ここへ来てやはり、重さがある程度必要でないかと考えるようになり、重いラケットを使ってみようと考えた。重いといってもトップヘビーなラケットだと振れない。そこで重量がありかつトップライトなラケットということでプリンスのNXグラファイトを試してみることにした。フェレーロやコリアがグラファイトを使っているので、プリンスには以前から興味があったことも一因である。薄いラケットを2枚張り合わせた「モア構造」にも興味があった。

ストリングはルキシロンのアルパワーを50ポンドで張る。グリーンとシルバーのメタリックカラーにグレーのアルパワーは良く似合う。グリップサイズは3だが、ダンロップやバボラ・ヘッドのG3よりかなり太い。オーバーサイズなのでかなり大きく感じるが、スロート部分のクビレが細くてプロポーションは抜群である。19mmとかなり薄めだ。
ずっしりと手に重さが来る325g、しかし、トップライトのおかげでそれほど取り回しに苦労はしない。フェレーロのまねをしてヘッドをクルクル回すと良く回る。

このラケットでテニスをすると、ボールを飛ばすためには回転のかけ方など考えず、ラケットの重量をボールにぶつければいいのだと思わされる。特にボレーが楽だ。重いラケットだと、ネットで取り回しを苦労するだろうと思ってしまうが、ラケットをボールにぶつければボールが帰ってくれるので逆に楽だった。コントロールも良く効く。
意外だったのはスライス・ストロークで、ボレー同様ラケットをボールにぶつけてやればベースラインまでシュルシュルと飛んでくれる。力なんて全くいらない。いいショットを打つにはラケットの重量がやはり必要なのだ。サーブもしっかり飛んでくれる。
ストロークに関してはスイングを大きくして振らないと、当てて押す問うわけには行かない。「大きく速い」スイングが必要だ。

しかし、さすがに1時間以上使っていると重さがずっしりとこたえて来て、振れなくなってきた。325gはトップライトでも如空には重過ぎる。

そこで、300Gとピュアドラを少し重くするためにチューンアップすることにした。
ショップでチューンアップ用の鉛を購入した。釣りに使うおもりに良く似ていて、テープ状の薄い鉛に両面テープが張ってありラケットにペタペタ貼れる。
グリップのクッションテープをはがし、グリップの素材そのものに鉛を15g貼る。そしてテープを巻き戻す。これで300Gは305gに、ピュアドラは315gになった。トップライトになったが、重いラケットはトップライトでないと使えない。
ピュアドラは少し重過ぎるが300Gはいい具合だ。ピュアドラを後日少し軽くしよう。

なかなか楽しいラケットいじりの一週間だった

 

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