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第一房 如空のラケット遍歴 (2004/05/14)

DUNLOP リムブレードXL
最初に自分で買ったラケット。それまでは妹のラケットを借りてテニスしていた。
初心者向けでかつ、ハードヒットが可能、何よりそのマイルドな打球感に惹かれた。中厚でつやのある赤と黒のカラーリングも気に入っていた。

DUNLOP リムブレード・ツアーS ミッドプラス
テニスにのめりこみ、真剣に練習しようとして買ったラケット。
「高校生が部活で始めるのに最適なラケット」というインターネット上の情報が決め手となった。コーチも「それが正解」といっていた。リムシリーズのマイルドな打球感そのままにXLより振り抜きがよくなっていた。モデルチェンジされた今でも時々使っている人を良く見かける名器。ダンロップ系の男子ジュニアはほとんどこのラケットだった。日本男子期待の新星近藤大生選手の高校時代の愛器でもある。スイートスポットでボールを捕らえられたとき、発泡スチロールに釘を刺したような独特の打球感が好きだった。しかし、あの黄色地にシルバーラインのカラーリングは好きになれなかった。

HEAD iラジカル ミッドプラス
アンドレ・アガシが全米オープンでTiラジカルから乗り換えたのことに合わせ、発売と同時に試打もせず購入した。
黒と赤のカラーリング、ワンポイントの黄色とデザインはとても格好よかった。 ヘッドはグリップの断面形状が独特で、他のメーカーに比べ扁平(潰れた楕円形)である。またリムブレードになれてしまっていた私には、やや軽めで、そのわりに良く飛ぶのでコントロールが難しかった。今思うとこの頃の私のスイングはしっかりスピンをかけられていなかったようで、そのために使いこなせなかったのだと思う。半年ほど使用したが結局あわずに友人に譲ってしまった。

DUNLOP 200G 95
iラジカルの失敗の反動で、本格的な競技者用ラケット(重くて薄いやつ)を使おうと決心し、周りの反対を押切って購入した。
ダンロップのラケットは日本国内のメーカーが作っているシリーズと海外メーカーが作っているシリーズがあり、Gシリーズは海外ダンロップからの輸入品。元々100G〜900Gまであるが、当時はまだ200Gしか日本には入ってきてなった。しかし、国産・海外とメーカーの別は問わず、ダンロップのラケットは非常に打球感がマイルドだ。この200Gも「サクッ」と軟らかい木に釘を打ち込む感じの実に素晴しい打球感だった。また重いラケットを使ってみて初めて「勢いのある打球に打ち負けないショット」「ボールを潰すショット」「ラケットをしならせるスイング」ということを実感できるようになったことは大きな収穫だった。ただ問題はそのベストショットがいつでもどの状態でもうてるわけでないということである。この手のラケットはスイングスピードだけでなくフットワークのスピードも要求される。絶えず同じ打点に入り、フルスイングするスピードとスタミナが必要なのだ。テニスは一球だけベストショットが打てればいいという訳でなく、連続して打ち合うスポーツだ。そういう意味ではゴルフや野球のバッティングと要求されていることがかなり違う。私にはこのラケットをシングルスで1試合使い続ける技量を持ち合わせてはいない。これからトレーニングを積んでもそこまで成長できないだろう。
しかし、打球感に惚れて難しいラケットを使い続ける人々の気持ちは理解できる。けして見栄だけではないのだ。
デザイン的には過去私が見たラケットの中ではもっとも美しいラケットだった。黒とメタルグレーのカラーリングに白抜きのレタリング、スロート部分のくびれラインの美しさは絶品で、このラケットにルキシロンのアルパワーというグレーのストリングを張ると抜群にかっこいい。後にモデルチェンジし、黒とイエローのカラーリングに変わるが,
プロポーション・カラーリング・打球感の全てにおいて私が使用していた旧モデルの方が優れていると思う。

DUNLOP アドフォース24 ミッドプラス
最愛の200Gに対して、自分はふさわしい男にはなれないと悟り、分かれる決心をした如空は新たにパートナーとなるラケットを探す旅に出る。
当時、ストロークにはやや自信をつけつつあったが、ボレーの進歩はまったくなく、むしろ初期の頃より退化しているのではないかと思う時もあるくらいであった。今までトップヘビーのラケットをずっと使用していたわけだが、ココでネットプレーの向上を目指し、トップライトのラケットを使ってみようと思い立った。そして知人とコーチの薦めもあって購入したのが初代アドフォースである。
衝撃吸収を売りにしているアドフォースの3ピース構造は、ウィルソンのトライアド・シリーズや2ピース(2枚貼り合わせ)構造のプリンス・モア・シリーズの流れに近いコンセプトである。厚みが21mmの赤いタイプもあったが、白地に濃紺のワンポイントという日本ダンロップにしては珍しくかっこいいカラーリングに惚れて24mmの中厚タイプを選択した。
DUNLOPのRIMシリーズやGシリーズと違い、かなりその打球感は硬たい。ラケット自体が軽く、硬いのに衝撃は少ないという独特の打球感はいまいちなじめなかった。トップライトのラケットはネットではさすがに使いやすく、ボレーのコツとして良く言われるキャッチ&リリースの感覚をうまくつかむことが出来た。しかし、私としてはトップライトではストロークでの不満が残ってしまうのだった。

Babolat Pure Drive Team
通称「ピュアドラ」と呼ばれる大ベストセラーラケットである。私がテニスを始めた頃はカルロス・モヤくらしかプロは使っていなかった。それが今や初心者からトッププロまで幅広く普及するロングセラーの名器となった。
私も気にはなっていたが、周りに使っている人が多かったので、あえて選択肢から外していたところがあった。ところがある日自分のラケットのストリングを切り、仲間に借りたピュアドラを使ってみて驚いた。回転がかかるかかる。かかるだけでなく回転の量を自分の感覚でコントロール出来るのだ。これは距離をコントロールしやすいということだ。しかもスピンだけでなくスライスの良くかかる。このことはトップヘビーながらボレーもそこそこいけるということだ。基本的に中厚の高反発モデルなので苦しい時、ぎりぎり追いついたショットがネットを越えてくれる。フェイス100平方インチ、重量300gというそこそこの大きさと重さがあることもスイングが楽になりうれしい。ラケットを使ってボールを操作するということにかけて驚くほど高い性能を持っている。青と黒のカラーリングに白のダブルラインもかっこいい、中厚100平方インチのフェイスもボリューム感がかえって新鮮である。男女プロアマを問わず現役選手に愛用者が多いことも所有者の見栄を十分に満たしてくれる。
これは誰でも欲しくなると納得し、翌日には2本購入した。このラケットを使うことで私のテニスはかなり落ち着いた。ショットの全体の平均値、ミスショット・フレームショットを含むアベレージが向上したのだ。テニスの試合ではその日のベストショットのレベルの高さで勝敗が決まるのではない、アベレージショットのレベルの高さで勝負が決まる。そういう意味では私にとって前出の200Gと対極にあるラケットといえよう。職人のごとく最高の打球を求めるか、「勝つための合理主義」に徹してアベレージショットのレベルの向上を求めるか。現実主義者には最適のラケットだ。

DUNLOP 300G
「ベストショットで200Gの打球を感じさせ、アベレージショットでピュアドラの安心感を与えてくれるラケットはないものか」と期待して日本発売後直ぐに購入した。実際の内容は「打球感はピュアドラ以上200G以下」「安定性は200G以上ピュアドラ以下」という中途半端な内容だった。
しかし、このラケットは私にとてもフィットする部分がある。振りぬきの鋭さだ。ピュアドラを使っていって感じていたスイングの鈍さ、打球感の鈍さがこの300Gにはない。重さ、バランス、空気抵抗が程よく私の筋力とスイングスピードにあっているのだ。スイングが鋭くなるのはスイングの加速度があがるということだ。私はこの「鋭さを感じる」スイングというのがとても好きだ。特にこのことはサーブにおいて強く感じる。回転・スピード・タッチが向上している気がする。
使い始めて当初は200G同様難しいラケットだと感じていたが、ストリングのテンションを下げることで驚くほど使いやすくなった。200Gの時はストリングのテンションを落としても回転がイメージ通りかけられず結局コントロールに苦労した。つくづくラケットは相性だと思う。
つや消しの黒地にオレンジの大胆なカット、メタルタッチのグリップエンド、シンプルで美しいプロポーション、デザインは同時期にモデルチェンジしたイエローカットの200Gより断然かっこいい。ジェームズ・ブレークはじめプロの愛用者がいて、かつ周囲に同じラケットを使っている人がそれほどいないことも見栄心を十分満たしてくれる。
この原稿を書いている時点で「如空」のメインラケットである。

 

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